リアルドラゴン桜プロジェクト

自由ヶ丘学園高校

Vol02
2021.6.30
すべての事には理由がある
常に疑問を持つ姿勢を身につけよう!

6月30日に、第2回のリアルドラゴン桜授業がおこなわれました。この日のテーマは、“疑問を持つ”です。授業の様子とともに、2名の生徒の感想をご紹介しましょう。

制服があるのはなぜ?

この日の講師は、東京大学経済学部の西岡さんと、理科3類の榎本さんです。西岡講師は挨拶を終えると、榎本講師をこのように紹介しました。

「榎本講師は理科3類の2年生です。しかも現役合格! 東大生は1学年が約3000人で、理科3類はたったの100人しかいません。つまり、東大の中で最も頭がいい人たちのうちのひとりと言っても良いでしょう。だから、今日はどんどん質問してください。きっと、すばらしい回答をしてくれると思いますよ!」。

生徒からは大きな拍手とともに「すごい!」という声があがり、授業は冒頭から盛り上がります。

榎本講師は恥ずかしそうに「恐縮です」と挨拶をすると、次のように語りはじめました。

「今日のテーマは、“疑問を持つ”です。簡単な言葉ですが、実行するのはとても難しいと思います。なぜなら、最初は“何がわからないかがわからない”からです。しかし、とても重要なことだと私は思います。今日の授業でひとつだけ覚えるのであれば、“疑問を持つ”という言葉だけを覚えて帰ってください」。

榎本講師によると、“疑問を持つ”ことは本質的な理解をする第一歩であり、勉強の効率アップにもつながるそうです。さらに、社会に出てからも、“疑問を持つ”姿勢はとても役に立つのだと強調しました。

榎本講師は、こう続けます。

「難しく考えず、実際にやってみましょう。学校には、なぜ制服があるのでしょうか? 制服があると良い理由、あるいは私服の方が良い理由を考えてみてください」。

生徒からは、さまざまな意見が出されました。制服を肯定する意見が多数を占めましたが、私服のメリットを主張する生徒もいます。

榎本講師は、こう語りました。

「みなさん、たくさんの意見を発表してくれてありがとうございます。いま体験したように、世の中には、さまざまな意見があります。その意見には、かならず理由があります。しっかりと理由を考えることができれば、社会に出てからも役に立つのです」。

こうして、“疑問を持つ”ことの重要性を学ぶ授業が始まりました。

すべてのことには理由がある

続いて、配布された漫画“ドラゴン桜”を読む時間が設けられました。街に出て疑問を持ち、その理由を考えようという内容です。漫画では、次のようなシーンが描かれています。

・駅の看板に、外国語が増えているのはなぜか?
・車が左側通行なのはなぜか?

西岡講師は、次のように解説をしました。

「この漫画のように、世の中には理由を知らないことがたくさんあります。つまり、疑問を持って理由を考えることは、机の上だけでなく、いつでも、どこでもできるのです」。

こう言うと、西岡講師は次のような問題を出しました。

2010年から2020年にかけて、日本にあるテーマパークの入場者数が大きく増えました。その理由はなぜでしょう?

生徒は次々と意見を発表しました。発言が一段落すると、西岡講師はこう語ります。

「この問題は、2010年から2020年に、どのような社会の変化が起きたかを考えることがポイントです。例えば、この期間に格安航空会社が普及したため、海外から安い運賃で日本に来ることができるようになりました。また、スマホが普及したため、待ち時間に時間をつぶすことができるようになりました。さらに、アプリなどの開発で待ち時間の把握ができるようになったり、待ち時間が短くなったりしました。これらの要因で、ほとんどのテーマパークは値上げをしたのにもかかわらず、入場者数が増えたのです」。

西岡講師は、世の中の出来事にはかならず理由があり、その理由を考えて知ることは楽しいことなのだと強調しました。

なぜを問うと、成績が上がる

いよいよ授業は最終パートに入りました。さっそく次のような問題が出されます。

冬に落葉する樹木と、落葉しない樹木があるのはなぜか?

榎本講師は、次のように解説します。
・落葉樹と常緑樹の分布の違いに注目する
・落葉樹は北に分布している
・なぜ?を考える
・北は日照時間が短い
・葉をつけておくメリットは、光合成によるエネルギー生産量が増えること
・葉をつけておくデメリットは、呼吸によるエネルギー消費が増えること
つまり、冬に葉をつけても光合成量より呼吸量が多いのであれば、落葉する方が合理的であると考えられる

榎本講師は、こうまとめました。

「なぜ?を繰り返すと、植物の効率的な生存戦略を理解することができます。東大の入試問題には、教科書に書いてあることが出ます。しかし、そのまま出ることはありません。本質的な理解ができていないと、答えることができないのです」。

その後も、なぜ?を考える次のような問題が出されました。
・なぜペリーは1853年に来航したのか?
・なぜ日本に来たのがイギリスでもフランスでもなくアメリカだったのか?
・「TERM」という英単語の意味は?

生徒たちはその理由や背景を考え、徹底的になぜ?を問い続けました。

西岡講師は最後にこう語ります。

「本番の試験の状況をイメージしてみてください。数学の公式や歴史の年号を丸暗記しただけだと、忘れたら終わりです。しかし背景や理由を理解していれば、思い出すことができるのです」。

「なぜを問い、本質的な理解ができれば、成績は必ず上がります。これからの勉強に、ぜひ活かしてください」。

こうしてこの日の授業が終わりました。授業の休憩時間だけでなく終了後にも、生徒たちは積極的に質問を続けていました。徹底的に“疑問を持つ”姿勢を教えられた生徒たちは、きっとこれからの勉強に活かしていくことでしょう。

生徒インタビュー

授業の終了後、生徒に感想を聞きました。リアルドラゴン桜授業に参加して、生徒は何を感じたのでしょう? 2名の生徒の声をお届けします。
※感染防止に十分配慮し、写真撮影時のみマスクを外しています

Y.I.くん

Q:今日の授業の感想を教えて下さい
Y.I.くん:自分はこれまで、丸暗記をしてきました。そのせいなのか、英単語を覚えるのが苦手で悩んでいたのです。今日の授業で、英単語や公式の意味をしっかり理解することを学びましたが、とても参考になりました。実践的ですし、これからの勉強に活かしたいと思います。

Q:これまでの授業で、もっとも印象的だったことは何ですか?
Y.I.くん:まだ2回目ですが、第1回の“勉強をする理由”が印象に残っています。牛乳の産地はなぜ近くなのかなど、身近な例がわかりやすく、参考になりました。今回の授業内容にも通じますが、“なぜなのか”を普段から考える癖をつけたいと思います。

Q:東大生講師の印象を教えて下さい
Y.I.くん:質問に対して的確に答えてくれるので、さすがだなと感じました。勉強をやりきった経験があるからだと思います。説明も上手で、自分が大学生になったら、同じように高校生に教えられるようになりたいです。現時点では、まだまだ憧れの存在です(笑)。

Q:今後の授業に期待することはありますか?
Y.I.くん:将来は研究者になり、世の中のためになる仕事をしたいと考えています。ただ、どの分野か具体的には決まっていません。ですので、どのような選択肢があるのかを教えていただけると嬉しいです。

Y.I.くん

T.Y.くん

Q:今日の授業の感想を教えて下さい
T.Y.くん:歴史が好きなので、“なぜ”を考えることが大切だという今日の授業は、とてもためになりました。出来事が起こった背景や、なぜこの人はこの行動をしたのかを考えると、さらに勉強が楽しくなると思います。

Q:今日の授業の感想を教えて下さい
T.Y.くん:初回の授業で、勉強が世の中に出た後にも役立つことを学びました。次の試験の点数を上げることだけを目標にしがちだったので、とても参考になりました。なぜ勉強をするのかという本質的なことを学ぶ貴重な機会だったので、とてもありがたいと感じています。

Q:東大生講師の印象を教えて下さい
T.Y.くん:休憩中に英単語の覚え方を質問したら、声に出すなど、アウトプットをする勉強法を教えて頂きました。そのとおりに勉強をしたら、日々の小テストでの成績が上がったのです。今日の授業で教わった“なぜ”を考えて覚える方法も、さっそく取り入れたいと思います。経験から得た実践的な勉強法をたくさん知っているので、さすがだなと感じました。

Q:今後の授業に期待することはありますか?
T.Y.くん:東大は、どのような人が集まり、何を学べるのかを知りたいです。

T.Y.くん

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