リアルドラゴン桜プロジェクト

自由ヶ丘学園高校

Vol01
2022.4.13
勉強は楽しく、役に立ち、自信になる!

4月上旬に、自由ヶ丘学園高等学校でリアルドラゴン桜プロジェクトが始まりました。参加するのは、入学式を数日前に終えたばかりの1年生。生徒たちは新たに高校生活を始めるにあたり、期待に胸を膨らませた様子で授業の開始を待っています。この日のテーマは、“勉強の楽しさを知ろう!”です。これから1年間、生徒たちは何を感じ、どのように成長していくのでしょう? さっそく初回授業の様子と、生徒の感想をお伝えします。

プロジェクトの目的を知ろう!

この日講師を務めるのは、東大経済学部の伊藤講師と、理科2類のH.M.講師です。

伊藤講師は挨拶を終えると、次のように語りました。

「今日は初回授業なので、このプロジェクトで何を学ぶのか、その目的を理解することから始めましょう。また、勉強の意義について考える時間にしたいと思います」。

伊藤講師はこう言うと、生徒たちに“勉強に関する不安や悩み”を尋ねました。

生徒たちはさっそく、オープンチャットアプリに自分の悩みを書き込みます。
・授業についていけるか不安だ
・高校は科目が多くなるので不安がある
・大学でどの学科に進むかが決まっていない
などの声が挙がりました。

伊藤講師はこう語ります。
「みなさんの悩みは、とても良くわかります。僕もそうでした。僕が高校1年生の頃は、“勉強がつまらない”、“勉強をやる意義を感じられない”、“勉強を頑張ってもなかなか成績が上がらない”という悩みを持っていました」。

「しかし、そう決めつけるのは、まだ早いです。みなさんは中学生の時、勉強が面白いと感じていましたか? きっと、ほとんどの中学生は、勉強が楽しいと感じてはいないと思います」。

「僕たちは、受験勉強をやりきりました。その分、少しだけ、皆さんよりも視界が広くなっていると思います。視界が狭いと、勉強はやらなければならないものだと思います。しかし視界が広くなると、その広がった視界の部分に、勉強の楽しさがあると気がつくのです」。

「このプロジェクトは、“みなさんの未来を広げるお手伝いをする”ものです。少しだけ視界を広げ、勉強は実は面白いし、その意義は大きく、適切なやり方に変えれば成績は必ず上がるということに気がついて欲しいと思っています」。

伊藤講師はさらに、これからの1年間、生徒たちに続けてほしいことを3点挙げました。そのポイントと理由は、以下のとおりです。

1:“自分”は、何のために勉強するのかを考え続ける

→本来、やりたいことは主語が“自分”になる。なぜ部活でサッカーをするのか? それは“自分”が好きだから。ところが勉強の場合、親が言うから…など、“自分”以外のケースもある。勉強を、“自分”を主語にして考え続けることが重要。

2:紹介された勉強法を試し、自分に合ったものを探す

→人によって、自分に合う勉強法は異なる。東大生は多くの勉強法を知っているので、この授業でどんどん紹介する。そのやり方を、とりあえずやってみよう。やってみて、自分に合わなければやめて、次の勉強法をやってみよう。そのうちに、自分に合った方法が見つかる。

3:疑問に思ったことをどんどん質問する

→“授業を受ける”は、英語で“Take a class”と言う。授業には積極的に参加してほしい。東大では、授業後に質問の列ができる。自分が理解できなかったことは、その日のうちに解決しよう。普段の学校の授業でも、この姿勢を持ってほしい。

最後に、伊藤講師はこうまとめました。
「このプロジェクトの最終目標は、“自分が行ける大学ではなく、行きたい大学に行こう”です。その実現のために、これから多くの東大生が、自分たちの体験をお伝えしていきます」。

なぜ勉強をするのか?

次のパートは、“そもそもなぜ勉強をするのか?”を考える時間です。伊藤講師は、生徒たちにこう語りかけました。

「さきほど僕は、勉強は楽しく、勉強は役に立つものだと話しました。ただ、これを聞いただけでは、実感できないと思います。そこで今から、具体例を挙げます。日本や世界を救うことができるといった、高尚なものではありません。日常の生活で感じることができるような、普通の話です」。

伊藤講師が語った、勉強は楽しく役に立つ事例は次のようなものでした。
「バスケットボールでは近年、3ポイントシュートが増えました。その理由は、得点期待値が高いからです。高校数学で学ぶ、期待値を生かした戦略です。2ポイントの成功確率は平均50%なので、得点期待値は1ポイントです。3ポイントの成功確率は平均35%なので、得点期待値は1.05ポイントになります。長年、バスケットボールをしていた人はこの事実に誰も気が付きませんでした。ところが5年ほど前に、これに気がついた人がいたのです。バスケットボール部で戦略を考えていた僕は、この話をとても面白いと思いましたし、数学も部活に役立つことを知りました」。

続いて、H.M.講師も事例を語りました。
「今年もきれいに桜が咲きました。桜は川沿いに植えられていることが多いのですが、その理由が面白いのです。多くの川沿いの桜は、徳川吉宗の時代に植えられました。当時、幕府の予算が少なく、洪水を防ぐための工事ができませんでした。そこで考えられたのが、川沿いに桜を植えることです。桜はしっかりと地中に根を張るので、土が崩れにくくなります。さらに、桜があると多くの人が花見に来ます。多くの人に踏み固められることで、その周囲も崩れにくくなるのです。享保の改革の一環でした。生物と日本史が関連しているので、私はこの話がとても面白いと感じました」。

その後も勉強が役に立つ話や、勉強は自信になるという事例が数多く紹介されました。そして最後に伊藤講師は、こうまとめました。

「勉強は楽しく、勉強は役に立ち、勉強は自信になります。何が楽しいかは、人によって違います。ぜひ皆さんも、自分が納得できる“勉強をする理由”を見つけましょう!」。

こうして、初回のリアルドラゴン桜プロジェクトの授業が終わりました。最初は緊張した表情だった生徒たちは、個人ワークで徐々にお互いの考えを語り合うようになり、最後は活発に意見を交換していました。学校の通常授業は、翌日から始まります。その前に、とても良い刺激を受けたのではないでしょうか。

生徒インタビュー

話を聞いたのはR.Y.くんとY.Y.くんです。はじめてリアルドラゴン桜プロジェクトの授業に参加した彼らは、何を感じたのでしょう? 率直な感想を聞きました。

R.Y.くん

Y.Y.くん

Q:今日の授業で、もっとも印象に残っている内容は何ですか?
R.Y.くん:多くの東大生の、成功体験を知ることができた点です。特に女性の東大生が、努力を続けて東大に合格した話が印象的でした。“努力は必ず報われる”という言葉はよく聞きますが、実際にやりとげた人の成功体験を聞く機会はあまりないので貴重な時間でした。また、勉強は楽しく役に立つという話も、リアリティが違いました。僕も、勉強面での努力をし続けようという気持ちになり、とてもモチベーションが上がりました。

Y.Y.くん:“自分が行ける大学ではなく、行きたい大学に行こう”という話が、心に残りました。僕は中学生の時、主に自分の偏差値で志望高校を選んでいました。友人も同じで、特に疑問は感じていませんでした。だから今日の授業で学んだ内容には驚きましたが、その通りだなと感じました。明日から高校での勉強が始まります。その前に基本的な考え方を教えていただき、とてもありがたく思っています。

Q:東大生の印象を教えてください
R.Y.くん:これまで東大生は、テレビや動画の中でしか見たことがありませんでした。そこで見た多くの東大生は知識が豊富で、きっと小さな頃から勉強ができたのだろうなと思っていました。しかし、今日の講師の話を聞くと、それぞれ勉強の悩みがあり、努力して東大に合格したことがわかりました。とても身近に感じましたし、自分も勉強を頑張ろうと思いました。

Y.Y.くん:僕も東大生の知り合いがいなかったので、とても貴重な機会でした。特に印象的だったのは、“効率的な勉強のやり方を知っている”点です。東大生講師は、「自分たちが知っている勉強法をどんどん教えます。まずは、そのやり方を真似してみよう。そして自分にその方法が合わなければ、さっさと次のやり方でやってみよう」と教えてくれました。一度決めた勉強法をやめるのは良くないことだと思っていたのですが、よく考えるとその方が効率的だと感じます。東大生は単に勉強をたくさんやっただけでなく、自分に合った効率的な勉強法を知っている点が違うのではないかと感じました。

Q:今後予定されているリアルドラゴン桜プロジェクトの授業で、どのようなことを学びたいですか?
R.Y.くん:大学生活についてです。東大生は、東大合格という目標を達成したあと、何を目標にしているのかを知りたいです。将来の職業や、実現したいことは何なのか? そのためにどのような勉強や活動をしているのかを知りたいと思っています。

Y.Y.くん:僕は “理科や社会の勉強方法”を学びたいです。僕は暗記がすこし苦手で、覚えた内容をテストの終了後に忘れてしまうことがあります。大学受験では、より多くの暗記が必要になると思います。東大生は、きっと暗記のコツも知っていると思います。その方法を学び、すぐに実践してみたいと思っています。

ふたりとも、リアルドラゴン桜プロジェクトの存在は、学校説明会で紹介された時に知ったそうです。その時から楽しみにしていたので、「このような機会を作ってくれた学校や関係者の方に、心から感謝しています」と話してくれました。生徒たちの、これからの成長が楽しみです。

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