リアルドラゴン桜プロジェクト

自由ヶ丘学園高校

Vol05
2020.11.1
これからの社会を見据え、全力で学生生活を楽しもう!

11月1日に自由ヶ丘学園高校の文化祭が開催され、そのプログラムのひとつとして西岡コーチと滝口教頭先生の対談がおこなわれました。これまでのリアルドラゴン桜授業はオンラインでおこなわれてきたため、生徒たちが西岡コーチに直接会うのはこの日が初めて。生徒たちは対談がはじまる前から西岡コーチに挨拶をしに来て、その表情は期待にあふれていました。この日おこなわれた対談の様子をご紹介しましょう。

これからの社会とは?

対談は新型コロナウイルスの感染防止に配慮し、3クラスに分かれた生徒たちの教室を西岡コーチと滝口教頭先生が順番に訪れる形で実施されました。その様子をLIVEで残りの2教室に配信します。

この日の対談テーマは
1:これからの社会とは? 求められる人材とは?
2:1から逆算してどんな学生生活を送るべきか?
3:勉強する意味とは?
の3つです。

滝口教頭先生は冒頭、生徒たちへ次のように語りかけました。「最初に、なぜこのテーマを選んだのかをお伝えします。その理由を簡単に言えば、これからの社会で皆さんに活躍してほしいからです。まずは、将来どのような社会が待っているのかを考えてみましょう」。

こうして対談がはじまりました。最初のテーマは『これからの社会とは?』です。

西岡コーチ:突然ですが、全世界にスマホは何台あると思いますか?

生徒:50億! 世界の人口が75億人で、子供などを除くとこれくらいかなと思います!

西岡コーチ:いい考え方ですね。答えは64億台です。有史以来、これほど人間が同じものを持っている時代はありません。そしてこのスマホにより、近い将来多くの事ができるようになると言われています。すでに中国では大きな変化が起きていて、店舗がないコーヒー屋さんがあります。コーヒーが飲みたい時にスマホを見ると、位置情報から一番近くのコーヒーが飲める場所が表示されます。そこに行くと機械でコーヒーが作られているので、スマホで決済をする仕組みです。世界的なコーヒーチェーン店も、中国ではこの仕組みに勝てない状況だそうです。AIによって社会は大きく変わると今までの授業で話してきましたが、スマホだけでもこのような社会の変化が起きているのです。

滝口教頭先生:これからやって来る時代の一例を、西岡コーチにお話しいただきました。みなさんもこのような技術の進化を、すでに感じていると思います。東大には、先端科学技術研究センターがあります。文字通り、最先端の技術研究をする場所です。東大に限らず名門大学に行く意義のうちの一つは、未来を見ることができる点にあると私は考えています。今から10年後の世界がそこにある。それに触れることが出来るだけでもワクワクしませんか?

西岡:まさにそうですね。最先端のものに触れ続けるという意思を持ち、その環境を最大限に活用すること。その一例が、大学に行くことだと解釈出来ると思います。

滝口教頭先生:その通りだと思います。私が大学院生だった時に、東大生の親友がいました。その頃、私たちは世の中にない研究をしてやろうと語っていました。彼は今、大学の先生として最先端の研究をしています。このような人たちと触れ合うことができるのも、大学時代の楽しみだと思います。

その後も、社会が変わることによって、求められる人材や職業が変わってくることなどが語られ、最初のテーマに関する対談が終わりました。

どんな学生生活を送るべき?

次のテーマは、『どんな学生生活を送るべきか?』です。

西岡コーチ:僕が声を大にして言いたいのは、楽しんでほしい!です。その理由は、僕が学生生活をまったく楽しめなかったからです。だからこそ、皆さんには学生生活を楽しんでほしいと思っています。東大に入って驚いたことがあります。東大生は、生徒会長をした事がある人の比率がめちゃくちゃ高い。僕がいたクラスでは、30人のうち12人が生徒会長を経験していました。彼らは勉強ができるからとかではなく、自分たちが主体的になって、楽しい学校生活にしたいという想いで行動したのです。何かに全力で動くことは、社会に出てからも必ず役に立つと僕は信じています。何ごとにも一生懸命な滝口先生は、きっと学生時代が楽しかったと思いますよ(笑)。

滝口教頭先生:たしかに楽しんでいましたね。ただ、今は昔と比べて情報が多いために、楽しむことが難しくなってきたのではないかと思っています。たとえばインターネットですぐに情報が入る。そこで、実現が難しいことがすぐに分かる。これだと、「よくわからないけどやってみよう」とは思わないですよね。昔はもう少し自分で考えたり、やってみたりして、失敗から学ぶことがあったのではないかと思います。

西岡コーチ:さきほど、これからの時代は変わり、面白い時代が待っていると話しました。一方で、逆の面もあります。AIによって、10年後には今の職業の半分がなくなるという研究結果があります。実は残酷な時代が来るというのも事実です。

滝口教頭先生:そうですね。これから求められる人材は、AIにできない事ができる人だと思っています。たとえば挨拶という視点はどうでしょう? 人間は挨拶をした時の声や表情で、相手の体調や気分を推察します。一瞬で、様々な情報を得ているのです。人と人のコミュニケーションは、実は複雑です。ですから、学生生活でこうしたコミュニケーションに触れることは大切だと考えています。

西岡コーチ:確かに。人間的なものを学ぶのが、学校の意味なのかもしれませんね。先ほど話した「楽しんでください」という言葉は、人間として真剣に生きてくださいということなのかもしれません。

滝口教頭先生:学生時代には、上手く行かないことがあっても、苦しみながら乗り越える努力をすることが大切だと考えます。失敗の理由を自分で考え、やり方を変えていくのです。西岡コーチも同じだと思います。だから皆さんも、何かに失敗しても悲観するのではなく、変わっていく努力をして、校訓である「人に親しまれ信頼される人間」になっていただければと思います。

西岡コーチ:学生生活を、真剣に過ごしてほしいです。楽しんでくださいね!

勉強をする意味とは?

滝口教頭先生:最後のテーマです。そもそも『なぜ勉強をするのか?』について、考えましょう。

西岡コーチ:まず認識してほしいのが、みなさんは幸せだということです。大学受験ができる環境にいる人は、同世代の半分です。そもそもチャンスがある事が幸せだと思いませんか? 環境がとても整ったこの学校に通学することができて、最先端の教育を受けることができる。これは、本当に幸せなことだと思います。だから、自分がおかれた環境を最大限に活かすのも、悪くないと思いませんか?

滝口教頭先生:私は「なぜ勉強をするのか?」と聞かれたら、「自由に生きるため」と答えます。みなさんの年齢でも、世間の常識からやって来る息苦しさや、決めつけを感じませんか? 勉強をすることで、最終的にそうしたものから開放され、自由に生きていくための武器を手に入れることができるのだと私は思います。

西岡:そうですね。たとえば会社に入ると、新入社員にはあまり自由がありません。しかし偉くなると、裁量権が増えていきます。東大の授業で、経営学の教授がこう言いました。「会社員のモチベーションを上げるのは、お金ではありません。次の仕事なのです」。次の仕事を任され自由にチャレンジできるのが、社会人の喜びなのです。

滝口:東大生は自分で考え、勉強を頑張った人が多いと思います。一方で、楽な方法を考えたり、近道を探したりする人もいる。でもそれだと、自由を手にするチャンスを逃しているのではないかと感じます。

西岡:確かにそうですね。東大では、1~2年生は全員が教養学部で学びます。社会に出ると、知識はどこかで繋がることがある。だから、広く学びなさいということです。3年生で経済学部に行くと、実感しますよ。様々な知識が繋がり、役に立って楽しいのです。すこし違う話をしましょう。今、社会人の学び直しが増えています。関連書籍もすごく売れています。もっと日本史を知っておけばよかった、科学を学んでおけばよかったと、多くの人が社会に出てから思うからです。皆さんはラッキーですよ。ちゃんと今勉強しておけば、そう思わなくて済むからです。

滝口:時間が来ましたので、本日の対談はこれで終了です。みなさんの生き方を考える、
このようなテーマを文化祭で話す学校は少ないかもしれません。ただ、本日、こうした機会を得られた人は、この学校のリアルドラゴン桜プロジェクトに参加している100人だけです。他の人は学べません。みなさんには、そのきっかけを得るチャンスや機会があったということです。この機会を、自分なりによく考えて生かしてほしいと思います。ぜひ、自分の人生に役立てて下さい。

最後に質問の時間が設けられ、生徒からは対談内容に関する質問や、勉強方法に関する質問が次々とよせられました。最後の質問に西岡コーチが答え終わると、生徒からは大きな拍手が沸き起こり、この日の対談は終了しました。

ある教室では、対談が終わったあとも将来について話し合う生徒の姿が見られました。この日の対談内容は、きっと生徒たちの人生に役立つことでしょう。

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