リアルドラゴン桜プロジェクト

自由ヶ丘学園高校

Vol06
2020.12.11
初の対面授業 テーマは“大学の選び方”

自由ヶ丘学園高校で初の対面授業となるリアルドラゴン桜授業が、12月11日におこなわれました。これまでのリモート授業と対面授業は、どのような違いがあるのでしょうか? この日のテーマは“大学の選び方”。「行ける大学ではなく、行きたい大学に行こう」と伝え続けてきた西岡コーチが、大学や学部の選び方を伝えます。授業の様子と、生徒の声を紹介しましょう。

自分の価値観に合う大学を選ぼう

授業の冒頭、西岡コーチは生徒に問いかけました。
「行きたい大学がすでに決まっている人は、手を上げてください」。

手を上げた生徒は数人です。西岡コーチはこう続けました。
「みなさんは1年生なので、まだ行きたい大学が決まっていないのは当然だと思います。しかし、大学受験をするということは、行きたい大学を決めるということです。そこで今日は、“大学の選び方”をお伝えします。いきなり難しい話をするのではなく、簡単なワークから始めましょう」。

ワークの概要は次のようなものでした。
・自分の好きなドラマやアニメの主人公を一人思い浮かべ、その人の好きなセリフを思い浮かべてください
・自分はそのセリフがなぜ好きなのかを考え、それはどのような価値観によるのかを考えてください

個人ワークの後で、近くの席の生徒同士で話し合う時間が設けられました。「わかる、わかる!」、「なるほど!」といった声があがり、グループワークは盛り上がります。

西岡コーチはこう語りました。
「将来、どのような仕事をしたいのかは、人それぞれで違います。でもきっと共通しているのは、自分の価値観に合った、自分らしい生き方をしたいということではないでしょうか? 好きなセリフを選ぶワークは、その価値観を探るきっかけになるかもしれません。その好きなセリフは、自分の価値観を表現していることが多いからです」。

「大学選びも同じです。行きたい大学を目指すのと、行ける大学を選ぶのでは、天と地の差が生まれます。行きたい大学を目指す方が、本気で頑張れるからです。もちろん、大学入学後も、その後の人生でも大きな違いが生まれます。だから、自分の価値観に合った、行きたい大学を目指しましょう」。

「自分の価値観に合った大学を見つけるためには、情報が必要です。ネットや書籍で手に入れることができますが、僕からも情報を提供します」。
西岡コーチはこう言うと、主な国公立大学や首都圏の私立大学について解説を始めました。大学の特徴だけでなく、卒業した有名人、どんな校風で、どんな学生が多いかなどを伝えていきます。多くの生徒が、メモを取り続けていました。

最後に西岡コーチは、こうまとめました。
「大学選びは、面倒だなと感じる人がいるかも知れません。しかし、日本の大学受験制度は、とても恵まれていることを知っておいてください。世界の多くの国では、高校の成績や生活態度、ボランティアなどの活動記録などによって、行ける大学が限られてしまいます。そもそも選択肢が少ないのです。しかし日本では、すべての大学から行きたい大学を選ぶことができるのです。しかも、1回か2回の試験に合格すれば、行きたい大学に行くことができる。つまり日本の大学選びは、面倒どころか、とても恵まれていてありがたいということを知っておいてください」。

行きたい学部を考えてみよう

大学選びの次は、学部選びの授業です。西岡コーチはこう語りました。
「行きたい大学が決まっても、実際にはその大学の学部ごとの入試を受けることになります。そこで、次に学部選びについて話します」。

「たとえば経済学部の授業では、数学の知識が必要になります。数学が苦手で文系を志望し、私立の経済学部に入ると、入学後の勉強で苦労することになるのです。このように、学部選びの際には、学部名から想像するイメージを取り払って考える必要があります。実際にワークで体感してみましょう」。

こうして、学部のイメージを取り払うワークが始まりました。例題は、『アニメや漫画好きで、脚本家や小説家を目指している人に合う学部はどこですか?』です。

生徒からは「文学部!」「美術系の学部!」という声があがります。西岡コーチは、こう答えました。
「文学部で主に学ぶのは、文学史です。文学史の知識が本当に、一番役に立つと思いますか?経済を題材にした小説であれば、経済学部で学ぶ知識の方が役に立つこともあります。『この勉強をしたいのであればこの学部にいかなければならない』と、先入観で決めつけないでください」。

次の例題は、『ビジネススキルをつけて、お金を稼ぎたい人に合う学部はどこですか?』です。
生徒たちは先入観を捨てて考えました。「国際的なビジネスが増えるから、国際学部!」「IT関連はますます重要になるので、情報系の学部!」といった声があがります。

西岡コーチは、「いいですね! この問題に、正解はありません。大学の学部で学んだことを確実に活用できるのは、法学部で学んで弁護士になるなど、資格を取るくらいです。学んだ知識を使うのは、自分自身なのです」。

最後に西岡コーチは、こう締めくくりました。「今日の授業でやったワークで、大学や学部が決まることはありません。受験まで、あと300回くらい、自分自身で考えることになります。深く自分で考え、先生や周囲の人に相談をして決めることが大切なのです。繰り返しますが、大学を選ぶことができるのは幸せなことです。自分の価値観を見つけ、将来を考えて、たくさん考えてください」。

西岡コーチの真剣な言葉を受け、生徒たちの目には真剣な光が輝いていました。初の対面授業は、グループワークで盛り上がり、西岡コーチの言葉はより深く伝わったようです。

生徒の想い

授業の終了後に、生徒の話を聞きました。リアルドラゴン桜授業を受けて、どのように感じたのでしょう?

T.I.くん
今日は初の対面授業でした。感想を聞かせてください。
---自宅からオンライン授業に参加していると、回線の調子が悪くなる事がありました。それと比べると、とてもスムーズでした。コーチが目の前で直接話す言葉は、伝わり方も違います。熱気が感じられて、良かったと思います。

今日のテーマは“大学の選び方”でした。志望大学は、決まっていますか?
---はい、すでに決まっています。2校に絞っています。

1年生の時から大学が決まっていてすごいですね。志望理由を聞かせてください。
---将来の夢が医療関係で、その大学で学ぶことができるからです。

すでに職業が決まっている理由も、聞かせてください。
---父の影響で、その医療関係の仕事に興味を持つようになりました。最近は父から、その仕事に就くために必用な知識や技能について教えてもらっています。

そこまで具体的な将来の夢があると、今日の授業は理解しやすかったのではないですか?
---はい。とてもよく理解できましたし、ワークもスムーズにできました。

リアルドラゴン桜授業の感想を聞かせてください
---自分たちは学生で、高校受験までしか経験していません。大学入試に必要な心構えや情報が得られるので、とてもありがたいです。

コーチの東大生について、どう感じましたか?
---東大生は、頭が良くて硬い人ばかりなのだろうなと思っていました。実際は西岡コーチのように明るい人や、とても真面目な人がいたので、いろいろな人がいる事を知りました。

ここまでで、一番印象に残っている授業は何ですか?
---今日の授業です。大学や学部の選び方以外にも、知識をどう使うかは自分次第だという話がありました。その事例を聞き、なるほどと思いました。今後、この考え方は忘れないようにしたいと思います。

K.T.くん

リアルドラゴン桜授業の感想を聞かせてください。
--- 西岡コーチの話は面白く、役に立つ話をしてくれるのでありがたいです。教えてもらったすべてのことを、自分のものにできていないので焦るほどです。それほど多くのことを学んでいます。

今日の授業の感想を教えて下さい。
---今までは、好きなことは仕事にしない方が良いのではないかと思っていました。嫌な面が見えたり、そのせいで嫌いになったりするかもしれないと思ったからです。しかし今日の授業で、好きなことを仕事にするのも良いのではないかと思うようになりました。正解はなく人それぞれで、自分で考えるしかないと西岡コーチは言っていたので、考え続けたいと思います。

オンライン授業と対面授業に、違いはありましたか?
---ワークの途中で西岡コーチが席を回ってくれて、その時に気軽に質問ができるから、僕は対面の方が好きです。伝わり方も全く違います。今日の授業が、今までで一番楽しく、理解できる授業でした。

東大生コーチの感想を聞かせてください
---何でも、とことん突き詰めている人たちだなと感じました。僕は趣味がとても多いのですが、浅く広くになってしまいます。東大生はそこが違い、どれも突き詰めているのがすごいと思います。さらに、その圧倒的知識をわかりやすく伝えることができます。さすがだなと思いました。

今後の授業で、聞きたいことはありますか?
---大学生活と高校生活で、一番違う点を知りたいです。自分で選んだ授業を受けることになると教えてもらいましたが、そのイメージをもっと具体的にしたいと思います。そのイメージがつくと、大学に入学した後だけでなく、大学選びの段階でも判断材料になると思うからです。

K.T.くんは、お兄さんも自由ヶ丘学園高校に通っていました。そのため、STEAM教育をはじめとした貴重な体験ができることに魅力を感じ、入学を決めたそうです。「リアルドラゴン桜授業も、貴重な体験の一つです。こうした場を設けてくれて、感謝しています」と語ってくれました。

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