リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人 目黒日本大学学園 目黒日本大学高等学校

Vol04
2021.9.27
生徒一人ひとりに丁寧に寄り添う、
“オーダーメイド教育”を実践しています

前回記事では、目黒日大高校で開催された学校説明会の様子をお伝えしました。その学校説明会では、教育方針やさまざまな学校改革の最新情報が語られました。今回は教育方針や学校改革の根底にある、学校の想いをお伝えします。お話を聞いたのは南校長先生と、学校改革を推進する広報部主任の天野先生です。校長先生はどのような想いを、生徒に対して抱いているのでしょうか。学校改革を推進する、天野先生の想いとともにご紹介します。

十人十色、三者三様
という言葉が持つ意味

まずは南校長先生に、学校説明会で語られた教育理念に込めた想いを聞きました。

Q:生徒一人ひとりに寄り添う、“オーダーメイド教育”に込められた想いを教えて下さい。

南校長先生:十人十色、三者三様という言葉がありますが、これまでの日本の教育は一人ひとりの個性を重視していたとは言えません。生徒全員に対して、画一的に教師が教える授業が多かったのです。しかし実際は、クラスに35人の生徒がいるとすれば、35人全員が違う個性や考え方を持って授業を受けています。

“違い”と、“間違い”は、“間”という字が一文字入るだけで、まったく異なる意味になりますよね? たとえばクラスにひとりだけ集団生活に適応できない個性的な生徒がいたとします。今までの日本の教育では、その生徒は“違い”ではなく“間違い”とされていました。しかし本校の教育で、そのようなことはあってはならないと思っています。生徒全員に“違い”があってよいのです。

これからの学校は、社会に出たら新しい価値を創造し、ITに使われるのではなく、ITを使いこなす人を育てるべきだと考えています。しかし画一的な教育では、ITに使われる人間しか生み出せないと思います。自分の価値観に合わないと“間違い”になるからです。ところが価値観は人それぞれ違うものなので、“間違い”ではなく“違い”です。だから学校や先生が、一人ひとりの個性を尊重し、異なる個性に寄り添い、向き合う教育をする必要があると思っています。それが“オーダーメイド教育”の出発点だと言えます。

Q:毎朝、校門の前で校長先生が挨拶をしていることを、学校説明会の中で生徒が紹介していました。挨拶を毎朝おこなっている理由を教えて下さい。

南校長先生:本校では、挨拶をしっかりとすることに力を入れています。しかし、「挨拶は大切だ」と口で言うだけでは駄目なのです。校長の私が笑顔で生徒一人ひとりの目を見て挨拶をすることで、生徒たちが気持ちよくその日のスタートを切ってくれることを願っています。

たとえば旅行に行って、旅館に到着した時のことを想像してみてください。その旅館の女将に笑顔で挨拶をして頂いた時と、ぶっきらぼうな対応をされた時では、印象がまるで違いますよね?場合によっては一生忘れられないすばらしい旅行になりますし、逆ですと一日の楽しい思い出が台無しになってしまいます。それと同じです。

本校の登校時間は8:15分で、少し早い時刻です。中にはまだ眠い生徒もいるでしょう。そんな生徒も、1日を気持ちよくスタートして欲しいのです。そのために私は笑顔で挨拶をしています。毎朝4:50の始発に乗り、7:20には校門の前に立つようにしています。この時間は、私にとってはホームルームの時間なのです。

校長先生は自身の教育論を、にこやかに、とても穏やかな口調で語ってくださいました。しかしその内容からは、これまでの教員生活で培った強い信念を感じることができました。

リアルドラゴン桜プロジェクトに
参画した理由とは?

続いて南校長先生に、リアルドラゴン桜プロジェクトに参画した理由と、現時点での感想をお聞きしました。

Q:今年度からリアルドラゴン桜プロジェクトに参画した理由を教えて下さい。

南校長先生:私はよく、「時間は過去から未来に流れているのか、未来から過去に流れているのか?」という質問をします。私は、時間は未来から過去に流れているのだと考えています。未来にある目標が、時間の経過とともに近づいてくるというイメージです。たとえば部活の大会や定期試験があれば、その一日一日近づいてくる目標を見据えて、今できる努力を精一杯することが大切です。

しかしこれは、わかっていても実行することが難しい。自分がその目標を達成したいという努力の原動力がモチベーションです。モチベーションがなければ努力はできません。もう一つ大切なのが、習慣です。大会で優勝したいというモチベーションがあるからこそ、練習を毎日頑張る習慣になるわけです。勉強も同じです。目標を定め、それを達成するために努力するためのモチベーションを身につけ、勉強する習慣を持つ。リアルドラゴン桜プロジェクトは、この経験をするのに最適だと思っています。

Q:現時点での感想を聞かせてください。

南校長先生:3点あります。1点目は、本校の先生への感謝です。先生方のご指導で、生徒のスタディサプリ提出率はとても高くなっています。リアルドラゴン桜授業に刺激を受けた先生も多いと聞きます。忙しい中とても熱心に生徒に寄り添い、一生懸命努力している先生に感謝し、それに応える生徒の頑張りも頼もしく感じます。

2点目は、生徒に変化が起きていることを肌で感じ、感謝しています。生徒が将来の目標を自分で決め、その目標に向かって頑張るという動きが出てきました。リアルドラゴン桜プロジェクトがきっかけになっていることは、間違いありません。とてもありがたく思っています。

3点目は、関係者の方の努力への感謝です。本校ご担当の方と、本校の教職員が常に綿密な打ち合わせをおこなって、プログラムが進んでいます。新型コロナウイルス蔓延の影響は確かにありましたが、オンラインでのリアルドラゴン桜授業を実施することができました。東大生の講師や運営する関係者の皆さんの努力に、とても感謝しています。

南校長先生は、学校カウンセラーの資格を持っています。そのきっかけは若い頃に、「自分の言葉が生徒に響いていないのではないか?」と感じたからだそうです。そしてカウンセリングを学び、自分の心と生徒の心が一致すれば相手に響くことを実感したそうです。常に生徒に寄り添い、先生や関係者に感謝の言葉を投げかける南校長先生の原点なのかもしれません。

生徒ファースト
すべては生徒のために

続いて、広報部主任の天野先生にお話を聞きました。天野先生は2009年から広報を担当し、学校改革を推進しています。

Q:学校説明会で、目黒日大高校の人気が高まり、生徒の学力も上がっているという説明がありました。その理由を教えて下さい。

天野先生:2019年に日本大学の付属校となったことが、大きく影響しているのは明らかです。日本大学への進学を希望する生徒の数は毎年増えていますし、在校生の学力も明らかに上がっています。また、都内では唯一の準付属校であることも影響していると思います。カリキュラムや年間行事をある程度私たちが判断して決めることができるため、特色ある教育をおこなうことが可能なのです。しかも、本校の教育理念である“しなやかな強さを持った自立できる人間を育てる”と、日本大学の教育理念である“自主創造”は、本質的な意味は同じです。両校の伝統と創設者の理念を大切に守りながら、独自性も発揮できることが本校の特徴だと言えるでしょう。

Q:目黒日大高校は、“生徒ファースト”を強調しています。具体的にはどのようなものなのでしょうか?

天野先生:“すべては生徒のために、我々は何ができるのか?”を、常に考えています。ですから具体例を挙げることは難しいですね。文字通り“すべて”なのです。あえて勉強以外のわかりやすい例を挙げるとすれば、今年の文化祭・卒業旅行・林間学校でしょう。どれも中止にせず、延期や形を変えて実施または実施予定です。最初から新型コロナの影響だから諦めるのではなく、私たちはできる限りの努力をしました。卒業旅行の行き先が海外から国内になったとしても、何とか実施できれば、生徒には貴重な経験と一生の思い出が残ります。私たちがそこまでやる姿を見ているので、万が一、最終的に中止になったとしても生徒は納得できると思います。

生徒の満足度が高い例として、本校の生徒の弟や妹が本校に入りたいと言って受験するケースがとても多いことが挙げられます。私たちの教育方針が保護者に認められ、生徒の満足度が高くなければ発生しない現象です。これほど嬉しいことはないですね。

Q:幅広いコースやクラス設定があることも、人気が高い理由の一つだと言われています。

天野先生:確かに、選択肢の多さも特徴の一つとして挙げられると思います。芸能活動をしながら全日制の高校に行き、できれば大学にも行きたいという人は、実は多いのです。そのために芸能クラスがあります。スポーツクラスも同じです。通信制課程もあります。幼稚園も同じ敷地にありますし、ないのは小学校くらいです。学びたいと考えている人に、少しでも対応できる用意はしておきたいと考えています。これほど多種多様なクラス編成があり、間口が広い付属校は、かなり珍しいのではないでしょうか。

Q:今後の学校改革への想いをお聞かせください。

天野先生:日本大学の付属校となり、充実したコースやクラスを設定し、おかげさまで志願者は増えて学力も上がりました。入り口は整ったので、あとは内容と出口です。つまり、私たち教師がさらにレベルアップすべきだと考えています。学校が楽しいと生徒が感じてくれることは、私たちにとっては当たり前です。それに加え、私たち教師の指導力を強化して「自分の授業を聞いていれば、塾や予備校に行かなくていい」と言えるほどになる必要があると思います。校長先生の教育観のもと、私たち教師が一致団結してやりきることが大切だと考えています。

日本大学の付属校となったことにより、人気が高まった目黒日大高校。「人気が高まったということは、期待が高まったということです。その期待に“生徒ファースト”で応えることができるかどうかは、私たち教師の努力次第だと思いますし、常に危機感を持っています」と、天野先生は熱い口調で想いを語ってくれました。

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