リアルドラゴン桜プロジェクト

日本大学櫻丘高等学校

Vol 11
2019.11.30
真面目で素直、自分の考えをしっかりと持つ生徒が誇りです

11月30日に、松井教頭先生と西岡コーチの対談がおこなわれました。教頭先生も日大櫻丘高校の卒業生です。大先輩はいまの生徒たちをどのように眺め、リアルドラゴン桜プロジェクトに何を期待しているのでしょう? この日の対談と、その後におこなわれたリアルドラゴン桜授業の様子をお届けしましょう。

東大生の体験談から得られる
多くの気付きが貴重なのです

西岡コーチ:日大櫻丘高校の生徒は、頭の回転が早く、真面目で素直だという印象を持っています。

松井教頭先生:そうですね。私も同じ認識です。これは生徒の半数が、推薦による入学であることと関連しているかもしれません。推薦入試では内申点も重要視されます。内申点が良いということは、コツコツとやるべきことをやる真面目さも必要です。その結果、穏やかで真面目な生徒が多くなるということなのかもしれません。

西岡コーチ:なるほど。確かにリアルドラゴン桜授業の中でも、どんどん手を上げて発言する生徒は多くありません。しかし個別に話をすると、とても深く考えている生徒が多いという印象です。

松井教頭先生:そうでしょうね。自分の考えを持っているのですが、それを心の中に秘めている生徒が多いのではないでしょうか。わかりやすい例があります。当校では通常の授業以外にも、さまざまな学びの機会を設けています。ある時、日大法学部の学部長講演を開催しました。自由参加の講演で予定は90分でしたが、100人以上の生徒が手を上げて聴講したのです。

西岡コーチ:それはすばらしいですね。大学の法学部の、しかも学部長講演を90分間聞きたいと思える高校生は、そうはいないのではないでしょうか。自分から情報を取りに行くという姿勢がすばらしいと思います。

松井教頭先生:はい、とても真面目なんですね。これは本校生徒の誇れる点だと思います。

西岡コーチ:僕たちもリアルドラゴン桜プロジェクトの活動を通じて、情報を積極的に取りに行く姿勢の大切さを教えることができればと思っています。東大生が受験勉強を通じて何を得たのかといった話も、少しは生徒の役に立つのではないかと思っています。

松井教頭先生:とてもありがたいと感じています。自分たちが知らない世界、特に勉強の面でやりきった人の意見を聞いて、刺激を受けないわけがないですから。その経験談や意見を自分なりに考え、生徒一人ひとりが自分のものにしてもらえると嬉しく思います。

西岡コーチ:ありがとうございます。今日もこの後におこなわれるリアルドラゴン桜授業で、岩手県と香川県出身の東大生に参加してもらう予定です。大学1年生ですから生徒との年齢差も少なく、最新の体験談を聞くことが出来ると思っています。

松井教頭先生:とても良い企画ですね。私は山形で教員になりました。地方の状況は、東京にいてはわかりません。地方の生徒の力強さやたくましさについて、実際にお話を聞かせていただけるだけでも貴重な機会だと思います。

西岡コーチ:ありがとうございます。全力で頑張ります!

自己形成に役立つ刺激を
生徒に与えていただきたい

西岡コーチ:このプロジェクトに対するご要望があれば、お聞きしたいです。

松井教頭先生:リアルドラゴン桜授業を受けているのは、難関大学への進学を目指す特別進学(S)クラスの生徒たちです。ですので志望校への合格を目指して勉強をし、受験をするわけです。それは大前提ですが、可能であれば高校生にしか出来ない、今の時代を生きる面白さも教えていただけると嬉しいです。

西岡コーチ:どういうことでしょう?

松井教頭先生:人格が形成されるのは、間違いなく10代です。受験でも野球でも、毎日の勉強や練習は苦しいものです。しかしその先には何があるのか、何を得られるのかがわかると毎日の努力も充実したものになると思うのです。

西岡コーチ:勉強や練習が、目的なのか手段なのかということですね。

松井教頭先生:そのとおりです。その意味がわかると、毎日をより楽しく過ごせるはずです。東大合格や甲子園に出られるのは、本当に一握りの人です。こうした夢が叶えられなかった場合、すべてが無駄になるかというとそうではありません。結果を出せばもちろん自信になりますが、仮に実現できなかったとしても、何が残ったかが大切なのです。

西岡コーチ:おっしゃるとおりですね。授業でも最初の頃に、繰り返しそのような話をしました。ですが改めて、今後の授業に活かしたいと思いました。ところで教頭先生には、リアルドラゴン桜プロジェクトについてどのような声が届いていますか?生徒や先生からの声が届いていれば、お聞きしたいです。

松井教頭先生:一番反響が大きかったのは、夏休み特訓ですね。生徒からは「とても充実した貴重な機会だった。多くの東大生からじっくり話を聞けた」と聞いています。夜遅くまで東大生の方たちが、生徒の相談に答えたり体験談を話したりしてくださったそうですね?

西岡コーチ:はい、合計6名の東大生が参加しました。テーマは『自学自習』で、やることを自分で決めてやりきる事が狙いでした。一番印象的だったのは、生徒が積極的に東大生へ声をかけて話を聞いていたことです。使用していたセミナールームだけでなく、広いロビーのソファが埋まるほどあちこちで話を聞いていました。

松井教頭先生:それは嬉しいですね。冒頭の会話に戻りますが、当校の生徒は自分の考えを、しっかりと自分の内側に秘めている子が多いのだと改めて感じます。貴重な機会を無駄にしたくなかったのでしょうね。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

受験が迫る3年生に贈る
東大生の体験談

その後行なわれたリアルドラゴン桜授業は、いよいよ受験が迫ってきた3年生が対象でした。追い込みの時期ですので授業は自習とし、各自が過去問などに取り組みます。この日は東大1年生の安部コーチと高橋コーチも参加しました。自習中、質問があれば彼らが答えてくれます。

冒頭、西岡コーチは次のように語りはじめました。「いよいよ受験まで3ヵ月を切りました。受験が近づいてくると、不安になることもあるかと思います。そこで今日は3人の東大生から皆さんに、受験直前の過ごし方について話をしたいと思います」。

自習時間の前に語られた、3人の体験談を含めた貴重なエールをご紹介しましょう。

安部コーチ
受験直前のこの時期は、やみくもに勉強をしてもそう簡単に成績が上がりません。そこでこの時期に、ぜひお勧めしたい勉強法をお伝えします。これは僕が実際にやった方法です。全部で3ステップあります。まずは現状把握です。ここで大切なのは、等身大の自分を把握すること。つまり何が出来ていて何が出来ていないのかを、正確に細かく把握することです。次に理想把握です。過去問では各科目、どの分野で何点取りたいかという目標を細かく立てます。最後に方法論の構築です。現状と理想の差をどう埋めるかを考えます。具体的な対策を先生のアドバイスなどを参考に考え、実行するのです。僕はこの方法を高校2年生の時から実行し、一気に成績が伸びました。もちろん受験直前のタイミングでもこの方法は有効です。みなさん、毎日忙しくて落ち着かない日々だと思いますが、ぜひこの方法で追い込みを行ってください。

高橋コーチ
僕は受験前の今頃、浮足立って落ち着かなかったことを覚えています。不安で一杯でした。きっとみなさんも同じではないでしょうか。そこで、この時期にお勧めの考え方を話したいと思います。あと2ヵ月頑張れば、人生が変わると考えるのです。そうすると、ワクワクしませんか?新たなステージにジャンプするという、プラス思考になるのです。第一志望に合格すると、空の青さすら違って見えます。その景色を想像して、前向きに頑張ってください。また、受験が相対評価であることも忘れないでください。過去問で点数が悪かったとか解けなかった問題があった時に、これだけ難しい問題であれば他の人も解けないはずだと考えるのです。プラス思考はこの時期、いちばん大切だと思いますので忘れないでください。

西岡コーチ
僕からは2つ、抽象的なことと具体的なことをお話します。まずは抽象的な話から。僕は「受験が不安だ。どうすればよいか?」という質問をよく受けます。ある統計では、受験生の半数が前日によく眠れなかったと答えています。つまり、人間は不安になって当たり前なのです。だから不安なままで試験を受けてください。不安だからこそ頑張れるという面もあります。心配しないでください。次に具体的な話をします。受験当日に試験問題が配られた時、やれることは何もありません。やれることは、事前の準備しかないのです。しかも徹底した準備です。過去問で10年分は完璧にやった。パターンも傾向もわかっている。問題を解く順番と、かける時間も決めている。この準備ができていれば、すでに勝ったのも同然です。東大生でこの準備をしていない人を、僕は知りません。受験当日は、その準備どおりにやればよいだけなのです。ですのでこれから受験までの時間を、徹底的に細かく準備をする時間にしてください。

こうして貴重な体験談を聞いたあとは、自習時間です。さっそくコーチへ質問する生徒たち。あと3ヶ月、プラス思考と徹底的な準備をして受験に望むことでしょう。