リアルドラゴン桜プロジェクト

日本大学櫻丘高等学校

Vol03
2021.9.11
付属校同士でのコラボ授業は、
刺激あふれる充実した時間でした

9月上旬の午前中に、日大櫻丘高校でリアルドラゴン桜授業がおこなわれました。続けて、午後にはコラボ授業も開催されました。コラボ授業は、日本大学の付属校である日大櫻丘高校と日本大学の準付属校である目黒日大高校の生徒が、一緒に授業を受けて議論をするという特別企画です。長い一日となったこの日の様子を、生徒の感想とともにお届けします。

正しい努力をしなければ
結果はついてきません

午前中におこなわれたリアルドラゴン桜授業のテーマは、“目標達成思考”です。東大の経済学部3年生の伊藤講師は、次のように語り始めました。

「頑張って勉強をしているのに、成績が上がらないという声を聞くことがあります。その場合、正しい努力ができているかどうかを確認する必要があります。やみくもに努力をしても、成果は出ません。これは勉強以外にも部活など、すべてのことに当てはまります。正しい努力ができていれば、結果はついてきます。正しい努力をするために、今日は“目標達成思考”を学びましょう」。

伊藤講師は、勉強で目標を達成するためには3つのステップがあると説明しました。
1:内容を決める
2:時間を決める
3:実行する
の3つです。

特に1の“内容を決める”ことが、最も重要で、ここがすべての出発点になると強調しました。勉強すべき内容が間違っていると成績は上がらず、内容が正しければ成績は上がるということです。

では、どのように内容を決めるのでしょう? ここで“戦略的な思考”を使います。これも、以下の3つのステップがあります。
1:現状分析
2:理想把握
3:方法論構築

伊藤講師は、こう語ります。
「この“戦略的な思考”も、すべての物事に共通する思考法です。あえて、勉強と関係ない例で説明します。僕が夕食にカレーを作ろうと思った想定で考えてみましょう」。

「まず“現状分析”で、冷蔵庫の中を確認します。その結果、豚肉しかないことが確認できました。米とカレーのルウが棚にあることも確認しました。 次に“理想把握”で、作りたいカレーを完成させるために必要な、理想の具材を考えます。玉ねぎとじゃがいものシンプルなものがいいですね。
最後に“方法論構築”で、その具材をどこで買うかを考えます。近くのコンビニで野菜は売っていないから、少し遠いスーパーに行くことにします」。

「ここで一番重要なのは、“現状分析”です。冷蔵庫の中を確認せず、豚肉があると思って買わないで帰り、帰宅してからないことに気がつくと大変なことになります。このように、“現状分析”ができていないと、すべてが無駄になるのです。“戦略的な思考”は勉強以外でも大切だと説明したので、あえて簡単なカレーの例で解説しました。これが勉強だったら、もっと大変になる事がわかると思います」。

生徒たちは、“戦略的な思考”のステップと“現状分析”の重要さを、よく理解できたようです。

その後は各ステップの詳細を学び、自分の英語を題材にしたワークが続きました。たとえば“現状分析”では細かく分野ごとに分解し、英単語・文法・英作文などの強みと弱みを分析します。“理想把握”では、英語で80点をとるという目標ではなく、分野ごとに目標の点数を決めていきます。“方法論構築”では、1日に英単語を何個、どこで何を使って覚えるかまで具体的に考えていきます。

授業が終わったあとで、ある生徒が「このやり方だと、何をどれだけ勉強すれば良いかがわかるからすごくいいね!カレーと違って難しいけど」と言いました。教室に笑い声が上がり、うなずく生徒もたくさんいます。生徒たちはみな、“目標達成思考”と“戦略的な思考”の意義を実感できた様子でした。

東大推薦入試の過去問に
挑戦しよう!

昼休みを挟み、午後からリアルドラゴン桜特別企画のコラボ授業がはじまりました。日大櫻丘高校・目黒日大高校の生徒と東大生講師5名が、全員リモートで参加します。画面の中には、緊張している生徒たちの顔が並んでいます。

西岡講師は挨拶に続き、次のように語りはじめました。

「今日の内容は“身近な物から学ぶ力を得よう!”です。これまでにリアルドラゴン桜授業でやった、“なぜを問う”を覚えていると思います 身近な様々な物には理由があり、その理由を考えることは学びにつながるという内容です。これを今日は実践してもらいます」。

「みなさんに挑戦してもらうのは、東大推薦入試の過去問です。“数多くの発明や発見の中で、あなたが特に独創的であると感じた発明や発見を1つ取り上げ、なぜそう感じたかを説明しなさい。”という問題が、ある年の工学部の推薦入試で出題されました。これは良い問題です。身の回りにある物から、理由を考える。まさに、“なぜを問う”問題ですね」。

東大の入試問題と聞いて、悲鳴をあげる生徒もいました。しかし西岡講師は、難しく考えなくても良いことを説明します。

「身近な物で考えると、スマホは携帯が進化したものではなく、PCの簡略化だと説明することができます。なぜその発明や発見が独創的なのかを、とことんチームで議論してください」。

西岡講師が議論の進め方や、議論で使用するシートの説明を終えると、生徒たちはチームにわかれました。各チームには東大生講師が1人参加し、議論を見守ります。

生徒たちは緊張し、ぎこちない様子で挨拶をはじめます。しかし議論が進むとともに、どんどん積極的に意見を交わしはじめました。あるチームの様子をご紹介しましょう。

そのチームは、テーマを“船”の発明にしました。最初にその理由として挙げられたのは、重いものを運搬できることと人が遠くに移動できることでした。その意見に対し、“船”によってもたらされた変化はもっと他にもあるのではないかと考え、議論を進めたのです。その結果、人の移動ができるようになり文明や文化にも変化を与えた点と、物の移動ができるようになり経済に影響を与えた点を根拠としてまとめました。

チームに参加していた布施川講師は、驚いたようです。「最初は“船”の発明によって人や物が海を移動できるようになったという話でした。そこまでなら、普通に考えられます。しかしそこから短時間で、文明や経済も発展したと考えを広げた点が素晴らしいと思います」と、感想を語りました。

議論がまとまると、最後は発表です。生徒たちは役割を決め、協力しながら発表の準備をおこないました。そして全チームが発表し、生徒・東大生・先生による投票で最優秀賞が選出されました。

最後に西岡講師が、「ユニークで素晴らしい発表ばかりでした。これからも、身の回りの物から学ぶことを忘れないでください!」と語り、熱気あふれるコラボ授業は終了しました。

授業の終了後に記念写真を撮影した際、生徒たちの顔には笑顔があふれていました。最初の頃の、緊張した表情ではありません。とても充実した時間を過ごすことができたのでしょう。

コラボ授業に参加した日大櫻丘高校の生徒たち

コラボ授業に参加した目黒日大高校の生徒たち

生徒の感想
とても刺激的な時間でした

長く、濃密な時間を過ごした生徒に感想を聞きました。コラボ授業で同じチームだった、Y.I.くんとS.K.くんは、何を学び、感じたのでしょう?

Q:今日は長時間、お疲れ様でした。まず、午前中のリアルドラゴン桜授業の感想を聞かせてください。

Y.I.くん:今日は計画の立て方を学びました。これまでの自分は、細分化して計画を立てることができていなかったと気がつきました。高校生活の早いタイミングで自覚することができて、良かったです。今後の行動を、すぐに変えようと思っています。

S.K.くん:リアルドラゴン桜授業は、自分が考えたこともない内容を教えていただける貴重な時間です。今日の授業も、とても参考になりました。教えてもらうと単純で簡単に思えますが、実際に自分はできていないことがわかりました。

Q:今日は多くの東大生講師が参加しました。東大生の印象を教えて下さい。

Y.I.くん:東大生に持っていたイメージとは、まったく違いました。とても親しみやすい人ばかりです。すごいなと思ったのは、午後のコラボ授業でのアドバイスです。長時間の議論で混乱した時に、ひと言でまとめてくれました。東大生のすごさを実感しました。

S.K.くん:教え方がうまいので、理解がしやすいと感じました。相手にどう伝わるかを、きっといつも考えているのだと思います。

午後のコラボ授業はどう感じましたか?
Y.I.くん:とても短い時間に感じました。集中していたからだと思います。東大生の指摘は、なるほどと思うことばかりで、勉強になりました。

S.K.くん:他校と授業で交流するのは、初の経験でした。とても刺激的で、新鮮でした。最初は全員、とても緊張していたと思います。しかし時間が経つとともに、どんどん積極的に議論できるようになりました。チームで力を合わせて発表できたことで、自分の自信にもなったと思います。

ふたりの口から何度も出てきたのは、コラボ授業が“とても刺激的だった”という言葉でした。目黒日大高校の生徒とチームを組んで議論し、東大生の的確なアドバイスを参考にしながら意見をまとめて発表をする。この貴重な経験は、きっと今後の高校生活で活きてくることでしょう。

※感染防止に十分配慮し、写真撮影時のみマスクを外しています

Y.I.くん

S.K.くん

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