リアルドラゴン桜プロジェクト

日本大学櫻丘高等学校

Vol07
2021.1.30
【先生インタビュー】生徒の学習意欲が増し、志望大学のレベルも上がりました

1月30日におこなわれたリアルドラゴン桜授業。新型コロナウイルスの感染再拡大により、生徒は自宅からリモート参加となりました。この日の授業は、科目別の勉強方法です。前回の授業で、英語の成績を上げるためには、基礎となる英単語を覚えることが大切だと学びました。今回は、現代文と数学です。はたして、どのような勉強方法が効果的なのでしょうか?

また、リアルドラゴン桜プロジェクトに参加している特別進学クラス(S)の担任の先生に、この一年間の活動を振り返ってもらいました。生徒や先生にとって、リアルドラゴン桜プロジェクトは、どのような影響があったのでしょう? 授業の様子と共に、お伝えします。

英語だけでなく、現代文も数学も
大切なのは基礎力だ

授業の冒頭、布施川コーチはこう語りかけました。「現代文が苦手だという人は多いと思います。何をやれば成績が上がるのか、よくわからない。そういう気持ちでいると、絶対に試験で失敗します。たとえば5択の問題で、答えが2つまで絞れて、そこで迷うことがありませんか? この時、誤った答えを3つ見つけられたと思ってはいけません。実は、出題者は最初からその2つで迷わせようとしているのです。今後は、このような問題が増えてきます」。

布施川コーチによると、現代文の成績が上がらないと思いこむのは間違いだそうです。現代文の学力はほぼ語彙力によって決まり、回答を間違える時は“単語がわからない”か、“文法がわからない”ケースが大半だと語りました。つまり、語彙力と文法の勉強をすれば、現代文の学力は上がることになります。

布施川コーチは、「現代文の試験でなんとなく答えて、当たればラッキーくらいに思っていると、いつまでも成績は上がりません。語彙力を高めて、確実に成績を上げていきましょう」と語り、生徒たちは語彙力を高めるワークにとりかかりました。

現代文の次に学ぶのは、数学の勉強法です。布施川コーチは、こう語ります。「これまで、成績を上げるために必要な力は、英語は単語力、現代文は語彙力だと説明しました。数学も同じで、必要なのは計算力です」。

布施川コーチによると、数学の問題を解くために必要な力は、計算力・公式証明・パターン理解の3つに大きく分けられるそうです。

「この中で、一番多く時間を使うのが計算です。西岡コーチが、東大文系の数学問題で、何回計算をするのか調べました。なんと、700回だったそうです。計算をするスピードが遅いと、それだけ考える時間が減ってしまいます。つまり、計算が遅い人は時間が足りなくなり、成績が頭打ちになるのです」。

「では、計算力を高めるためには、どうすれば良いのでしょうか? 答えは簡単で、毎日、繰り返し計算をするのです。机の前でやることも大切ですが、移動中や隙間時間でもできる良い方法があるのでご紹介しましょう」。

布施川コーチはその後、頭の中で隙間時間でもできる方法を紹介しました。たとえば走っている車のナンバーを見て素因数分解をするゲームや、4つの数字を四則演算で10にするメイク10というゲームです。

最後に、布施川コーチはこう語りました。「多くの東大生が高校時代、素因数分解やメイク10をやっていました。計算力が上がると数学の成績は必ず上がります。今日、学校の帰りの道で、ぜひ車のナンバーを見て素因数分解をやってみてください」。

すべての科目で基礎が大切だということを、生徒たちは学びました。きっとこれから、基礎を意識した勉強を続けていくことでしょう。

先生の想い:土屋先生
自己肯定感の高まりを実感

授業の終了後、担任の先生にお話を聞きました。最初にお話を聞くのは、土屋先生です。

---リアルドラゴン桜プロジェクトの感想をお聞かせください
土屋先生:すでに大学受験を見据えている生徒だけでなく、すべての生徒に変化があったと感じています。

---具体的には、どのような変化があったのでしょうか?
土屋先生:生徒との進路面談で、春から秋にかけて、多くの生徒の目標が高くなりました。自分にもできるかもしれないと考える生徒が多くなり、自信がつき、自己肯定感が高まってきたことを感じ、とても嬉しく思っています。

---特に印象的だった授業は何でしょうか?
土屋先生:初回の授業です。なぜ?を問うことの大切さや、日常生活のすべてが勉強になることを教えていただいた回です。看板を見て考えることや、冷蔵庫にある牛乳の産地を考えることは、生徒にとって新鮮な驚きがあったと思います。

---先生にとって参考になった、あるいは刺激を受けたという内容はありますか?
土屋先生:基礎が大切だという話です。私もこれまで基礎の大切さを伝えてきたので、「リアルドラゴン桜授業でも言っていたよね」と、普段の授業で再確認する機会を増やしています。また、授業で学んだ『言い訳ができるようになろう。同じ言い訳をしないようにしよう』という話も、頻繁にするようにしています。

---その他に、特に強く感じたことはありますか?
土屋先生:なぜ勉強をするのかという事を、1年生の最初に考えることができた点が、とても有意義だと感じました。今年度は新型コロナウイルスの影響でいろいろな制約がありましたが、その環境下でも良い高校生活のスタートが切れたと思います。

先生の想い:千葉先生
東大を身近に感じるようになりました

続いて、千葉先生に感想を聞きました。

---リアルドラゴン桜プロジェクトの感想を聞かせてください
千葉先生:参加している特別進学クラス(S)の生徒は、日本大学難関学部(医・獣医)・国公立大学・最難関私立大学への進学をめざしています。しかし生徒たちは入学当初、さすがに東大は特別な存在だという印象を持っていました。ところがリアルな東大生と交流していくうちに、「東大生は異質な人ではない」と感じるようになったようです。

これは実際に、進路指導面談の場面で強く感じました。たとえば最難関私立大学を志望する生徒が、東大を視野に入れるようになったケースもあります。東大は特別で、高い壁の向こうにある別の世界ではないと生徒が感じるようになったことは、大きな成果だと思います。

---印象に残っている授業は何ですか?
千葉先生:初回の授業です。生徒は『きっと東大生が、難しいことや理想論を話すのだろう』と思い、かなり緊張して身構えていました。ところが西岡コーチはフレンドリーで、ゲームの話などによって一気に生徒との距離が縮まりました。東大生は特別な人ではないと、生徒たちは最初の回から感じたのではないでしょうか。

また、私は普段の授業で、単語力が大切だと言ってきました。年齢が近い東大生から同じことを言われ、生徒も『先生が言っていることは的を射ている』と感じたようです。これは嬉しかったですね。

---その他に、何か感じたことはありますか?
最難関大学に合格する学力をつけるためには、やはり3年はかかると私は思っています。ですので、生徒たちが1年生の最初から刺激を受けてスタートできたのは、とても良かったと思います。

また、これからの人生で役に立つ話を聞くことができたことが、生徒にとって貴重でありがたいと思いました。たとえば、なぜ?を問うことの重要性は、どの分野に進んでも変わりません。リアルドラゴン桜授業で学んだことが、この先の人生で役に立つのではないかと思っています。

先生は二人とも、生徒の自信や自己肯定感が上がったことを喜び、1年生の最初のタイミングで刺激を受けたことが効果的だったと話してくれました。リアルドラゴン桜プロジェクトは、生徒の変化を生みだすきっかけとなったようです。

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