リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人 須賀学園 宇都宮短期大学附属高等学校

Vol 05
2019.9.13
プロジェクトスタートから半年。
生徒は高2の秋に何を思う?

9月中旬のある日、相洋高校では第4回リアルドラゴン桜授業が行われました。

授業後は、リアルドラゴン桜プロジェクトに参加する特進コース2年1組の生徒に、現在の心境をインタビュー。

高2の秋といえば大学受験がよりリアリティを増し、やる気が高まる一方で焦りも生まれがちな時期。プロジェクトスタートから半年が経つ今、生徒は何を思うのでしょうか?

「単語帳、ボロボロにしたらドヤ顔だよね」

この日のリアルドラゴン桜授業にやってきた東大生は、法学部4年生の正司貫統さんと、文科三類1年生の高橋優斗さん、安部昌悟さんの3人。授業の前には3人のトークタイムもありました。テーマはずばり、「受験に向けて高2の秋からすべきこと」。リアルドラゴン桜プロジェクトに参加する相洋高校特進コース2年1組の生徒にとっては、まさにタイムリーなテーマです。

3人が口をそろえていうのは「英語と数学が大事」ということ。「英語も数学も、基礎固めは高2のうちに終わらせたほうがいいです」と、安部さん。高橋さんも「そうそう。単語帳1冊か2冊、覚えたりしてね」と頷きます。

一方、高2の秋はまだ部活に打ち込んでいたという正司さん。でも、「部活で疲れていても1日にやる最低限の勉強量を決めて、それだけは死守するようにがんばりました。もしできない日があったら、日曜を調整日にして遅れを取り戻す。そうやって1週間のバランスを取っていましたね」と、部活との両立法を伝授します。

左から高橋優斗さん、正司貫統さん、安部昌悟さん

英語にせよ数学にせよ、「1つの単語帳や問題集を何回もやる」ということも、3人共通の教えの1つ。同じ本を何回も読み込んだり解いたりすると自然に覚えるし、応用もできるようになるといいます。

「だから、単語帳をボロボロにしたらドヤ顔ですよね。入試でキレイな状態の単語帳をもっている人を見かけたら、『僕はこの人よりできるはず!』って思う」と安部さん。これには、ほかの2人も「わかるわかる!」と強く同意。

「自分に合う勉強法は、どうやって見つけたらよいか」という女子生徒の質問には、「とにかくいろいろな勉強法を試すこと」との回答が。「本やネットの合格体験記で紹介されている勉強法は成功した人がやっていたことだから、試す価値がある」と、試す勉強法の具体的な探し方も教えてくれました。

トークの後は理科・社会の攻略法に焦点を当てたリアルドラゴン桜授業のスタートです。後半のワークタイムでは3人の東大生が各生徒に直接指導。生徒にとって非常に中身の濃い1時間半となりました。

生徒インタビュー~
「質の高い、密度の濃い、貴重な時間を過ごしている」

授業の後はリアルドラゴン桜プロジェクトに参加する生徒が現在の心境を語り合う、インタビューが行われました。参加メンバーはAさん、Eさん、Hさん、Yさんの4人です。

これまでのプロジェクトの感想を尋ねると、まず口火を切ってくれたのはAさん。
「僕は自分の学習や考え方に大きな変化がありました。最初は『すごいコーチが来た!』と圧倒された部分もあったのですが、回を重ねるにつれて、普段の勉強法などで自分が実際にできることが増えてきたように思います」

同様にHさんも、自分の変化を感じているとのこと。「私が16年ちょっと生きてきたなかで、質の高い、密度の濃い、貴重な体験がいっぱいできた半年間でした。そして、そういう経験を実際に自分の糧にできたんじゃないかなと思っています」

左からAさん、Eさん、Hさん、Yさん

Eさんも、「1つのことを見たら、そこから視野を広げてつながりを考える、といったことは、リアルドラゴン桜授業を通してできるようになったこと。ものごとのつながりを考えるのは楽しいし、すごくいい経験になっていると思います」と、にこやかに語ります。

「僕も勉強との向き合い方が変わってきています。学びの本質を意識して『なぜ』を問うことが増えました」と話すのはYさん。具体的に実践しているテクニックも多いとのことで、「英単語をパーツに分けて意味を推測するやり方などは、かなり活用しています」

さらに4人は、リアルドラゴン桜授業を通して学校の先生に対する見方がちょっと変わってきたのだそう。

「リアルドラゴン桜授業は普段の授業と違う特別な時間。だけど東大生のコーチにいわれてすごく納得した後に、よく考えてみると『これって、先生もいってたよね』と思うことも多い。学校の先生がいってることは正しいなあと、再確認したりもしています」

いつか、コーチに胸を張って会うために

プロジェクトに参加し、確かな手応えを感じている4人。しかし、スタートから半年経ち、少し焦りや悩みを感じるときもあるようです。

「リアルドラゴン桜授業は毎回すごく楽しいんです。でも半年経って、自分がコーチのようになれているか? と考えるとそうでもなくて……。『やっぱり、コーチは東大生だよね……』という気持ちになるときもあります」

「そうだよね。今の自分とコーチとの違いを感じて焦ることがある」

時間が経ったからこそ感じる、頭でわかっていても思うように実践できていないもどかしさ……。少し重い雰囲気になりかけたそのとき、しっかりした声で「でも、行動を起こすしかないと思う」といい切ったのはHさん。

すると、ほかの3人もぱっと表情が変わり、「そうなんだよー!」「やるしかないよね。アウトプットするしかない」と口々にいい、すぐに気持ちを切り替えた様子。声のトーンもすっかり明るくなっています。

4人は家よりも学校の自習室にいるほうが、勉強が進むといいます。先生に質問できるなど理由はいろいろありますが、一番大きな理由は「仲間がいるから」。刺激を受けたり、悩みを聞いてもらったり……。かけがえのない仲間がいる学校も、生徒にとってはかけがえのない場所。だから、授業が終わっても毎日学校で勉強するのでしょう。

最後に、プロジェクトが終わったときにどんな自分でいたいかを質問してみました。すると、「受験が終わったときに自分なりの最大限の結果を出して、『教えてもらったことを活かして僕はここまでやりました』と、コーチに胸を張っていえる自分でいたい」とAさん。EさんとHさんは深く頷き、Yさんも「そのためにも、自分で考えて、やるべきことをやっていきたいね」と返します。

焦りや悩みはみんなが心に抱くもの。そんな気持ちを吐露し合える仲間をもち、そのたびに目指している「未来の自分」を思い起こすことができる相洋高校の生徒たち。そんな仲間がいる素晴らしい環境は、受験という荒波で航海を続ける相洋丸の最も強力な燃料なのかもしれません。