リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人 明徳学園相洋高等学校

Vol05
2020.11.6
【3年生インタビュー】受験目前。西岡コーチの最後の授業を終えて思うこと

周囲の山々が紅葉で染まり始めた11月初旬。相洋高校では、特進コース3年1組にとって最後のリアルドラゴン桜授業が行われました。

大学入試共通テストまで、残すところ2カ月余りのタイミングで行われた最後の授業。そこで西岡コーチが生徒に語りかけた言葉とは?

授業後は約2年間のリアルドラゴン桜プロジェクトを振り返り、生徒へのインタビューも行われました。彼・彼女たちのプロジェクトへの想いと、受験への意気込みもお伝えします。

全力で闘って、
きちんと勝ったり負けたりしよう

「みなさんは、浪人する気がありますか?」

特進コース3年1組にとってラストとなる、西岡コーチのリアルドラゴン桜授業。西岡コーチが冒頭で切り出したテーマは「浪人」でした。

あまり考えたくないけれど、完全に目をそむけるわけにもいかないこのテーマ。生徒たちからは「早く大学で学びたいので浪人する気はない」「現役でできなかったことを追求するために、浪人してもいいと思っている」など、さまざまな意見が出てきます。

すると西岡コーチは「いろいろな考え方があるけれど」と前置きした上で、こう断言しました。

「今の段階から『浪人して志望校に合格しよう』と思うのは、絶対にやめてください」

いつにない強めの言葉に、教室が一瞬、静まり返ります。

「浪人して合格しよう」と考えていたら浪人しても同じことを繰り返し、「もう1浪してもいいかな」と思ってしまう。だから今の段階で浪人を視野に入れないでほしい。生徒の目を見ながら、そう語りかける西岡コーチ。

「現役でちゃんと勝負をつけるんだ、という気持ちでいてください。闘うことから逃げずに、合格したり、不合格になったりしてください。最後まで全力でやりきった後に、浪人するかどうか考えればいいのです」

西岡コーチは「浪人してはいけない」といっているのではありません。「現役で勝負をつける」「後はない」。それくらいの意気込みで臨んでほしい──。その想いは生徒にも伝わったようで、彼・彼女たちの目に熱いものが宿ったように見えました。

このあと西岡コーチは、問題を解く順番や時間の使い方、過去問の活かし方など、試験本番で役立つテクニックの授業をスタート。試験に挑む際の『3つの心構え』も伝授し、生徒も一言一句を聞き漏らすまいとメモを取るペンを走らせます。

ひと通り授業が終わると西岡コーチはあらためて生徒の顔を見回し、これまでの約2年間をかみしめるようにエールを送りました。

「受験で大切なのはスポーツマンシップ。みなさんはここまで、自分の想いや願いを込めて本当にがんばってきました。でも、不安に押しつぶされてあきらめてしまったら、その想いをないがしろにすることになる。自分の想いやがんばったことを肯定して、最後の最後の最後まで気を抜かずに全力を出しきってください。負けたら本気で泣くくらい、がんばりましょう。きちんと闘って勝ったり負けたりした人は、最後に必ず勝てるはずです」

西岡コーチや先生方がどれだけ想いを込めて生徒と向き合っても、試験会場で闘うのは生徒です。自分を信じてやりきってほしいという西岡コーチの祈るような気持ちを、生徒もしっかりと受け止めたに違いありません。

【3年生インタビュー:前半】
月に1度、コーチに会えることが楽しみでした

最後の授業を終えた後、特進コース3年1組の3人の生徒の話を聞くことができました。インタビューに答えてくれたのは、Aさん、Hさん、Yさんです。

──昨年度の4月から約2年間、リアルドラゴン桜プロジェクトに参加してみていかがでしたか?

Aさん:僕は、気持ちの変化が大きかったです。もともと僕は努力するのがあまり得意なほうではありませんでした。でも、西岡コーチをはじめとする東大生コーチの話を聞くうちに、きちんと積み重ねて最後に結果を出すことの大切さを学びました。

また、プロジェクトに参加したことで学校の先生に対する意識も変わりました。正直いうとこれまでは、先生たちの言葉を素直に受け止められないときもあったんです。だけど西岡コーチの話は、後で考えると先生たちが僕らに伝えてくださっていたメッセージと同じことが多く、「先生の言ってることは本当なんだ」と思うようになりました。

Aさん

Hさん:私も気持ちの面で成長できたと思います。学校でもそれ以外の時間でも、何かを体験したり知ったりしたとき、西岡コーチの教えと実際の体験がリンクして、「こういうことだったのか」と、ものごとの捉え方が深くなったように感じています。

月に1回というスパンでリアルドラゴン桜授業を受けられたこともよかったです。少し落ち込んでしまっても、月に1度は「がんばろう!」と思い直すことができ、モチベーション維持につながりました。西岡コーチは先生ほど遠くなく、先輩ほど近くない不思議な距離感の存在で、毎回、お話しするのが楽しみでした。

Hさん

Yさん:授業内容は受験に役立つことばかりでした。東大生コーチと座談会を行ったり、東大見学に行ったりと、プロジェクトを通じてたくさんの貴重な体験もできました。

そして僕は、このプロジェクトがあったから、行きたい大学が自分の中で明確になりました。その大学はいわゆる難関大学ですが、臆することなく挑戦したいという気持ちになったのです。

だけど気持ちには波があり、模試の点数がよくなかったりすると何度もくじけそうになったし、実際に心が折れたこともありました。それでも、月に1回、西岡コーチに会うことで「またがんばろう」と思えました。そういう意味では、このプロジェクトは勉強に対する僕の心の支えになっていたかもしれません。

Yさん

【3年生インタビュー:後半】
明るい気持ちで、最後までやり抜きます

──受験勉強も大詰めとなりましたが、大学入試に臨む現在の想いを教えてください。

Hさん:3年生になってからのリアルドラゴン桜授業は、「本番力をつける」が大きなテーマだったように思います。私も、さまざまな場面で本番を想像して行動するようになりました。「経験が大切」ということも印象に残っていて、過去問を解いて自分の中に問題のデータベースをつくろうとがんばってきました。

後はもう、この「想像」と「経験」を本番力につなげ、全力を尽くすだけだと思っています。

Aさん:僕は「もう2カ月しかない」ではなく、「まだ2カ月ある」と捉えています。先生方も「受験は最後までわからない」とおっしゃるので、今の段階で不安があっても最後に結果を出せるよう、しっかり勉強を続けます。

今日も西岡コーチが教えてくださったように、最後まで前に進むことをやめたくないと思います。気持ちを明るくもちながら、残りの2カ月を精いっぱいがんばります。

Yさん:先ほどもいいましたが、僕は何度もあきらめそうになって、でもそのたびに、「今ここであきらめたら一生後悔し続ける」と思ってがんばってきました。

志望校は本当に難関ですが、努力し続けて合格できたら、これまでの学校生活もプロジェクトも自分の大きな糧になると感じています。そういうものを全部ひっくるめて大学生活という次のステージで活かせるよう、主体性をもって臨みたいと思います。

***

最後に「プロジェクトは楽しかったですか?」と質問すると、3人とも満面の笑みで何度もうなずいてくれました。

「約2年間、西岡コーチはもちろんのこと、プロジェクトスタッフのみなさんも君たちのために力を尽くしてくださいました。ありがとうございました」

これは、最後の授業が終わった後、担任の高木泰英先生が生徒にいった言葉です。生徒たちは席を立ち、この日の授業を見守っていたスタッフに「ありがとうございました」と大きな声でお礼をいってくれました。

闘うのは自分たち。でも相洋丸の生徒は自分のことだけを考えるのではなく、支えてくれる全ての人に感謝の気持ちをもっています。ひとまわりもふたまわりも大きく成長した彼・彼女たちはきっと、すがすがしい表情で航海のゴールを迎え、羽ばたいていくはずです。

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