リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人 須賀学園 宇都宮短期大学附属高等学校

Vol01
2020.7.10
受験は「情報戦」
闘いはすでに始まっている!

気持ちの良い青空が広がった7月10日。この日は3年生に向けて、2020年度第1回目のリアルドラゴン桜授業が行われました。

西岡コーチを取り巻くように席に着いたのは、昨年1年間、西岡コーチと共に歩んできた、特進コースの生徒たちです。

2年生から3年生に進級し、いよいよ高校生活もラストスパート。志望校への出願を数ヶ月後に控えた彼・彼女たちが意欲を持って臨んだ授業のようすを、ご覧ください。

授業をTakeするように
情報もTakeする必要がある

「みんな、久しぶりです!西岡でございます!」。第1回目の授業は、西岡コーチのこんな明るい挨拶からスタートしました。全員が昨年と同じ顔ぶれということもあり、教室の雰囲気もとても和やかです。

授業の冒頭。西岡コーチから生徒たちに、1つの質問が投げかけられました。

「早稲田大学教育学部・英語英文学科に合格するためには、どの試験科目で、どれくらいの点数を取れば良いと思いますか?」

思いがけない質問に、思わず顔を見合わせる生徒たち。その表情をゆっくりと見渡した後西岡コーチが語ったのは、約6割の学生がこの答えを知らないまま試験に臨むという事実でした。

「ウェブで早稲田大学 教育学部 英語英文学科の合格最低点数を調べると、109.081点と書かれています。ただ注釈をよく見ると、英語英文科は英語の得点を1.5倍していると書かれているんです。調整が入った点数によって、合格か不合格かが変わる。だから、この点数を鵜呑みにしてはいけません」。

ここで西岡コーチが伝えたかったのは、正しい情報を取りに行くこと、知っておくことの大切さでした。彼・彼女たちも、まったく意識していなかったポイントだったのでしょう。みんな西岡コーチの言葉を聞き漏らすまいと、真剣にメモを取っています。

「知らないって、怖いですよね。授業を受けるは、英語でいうとTake a class 。自分で取りに行くものだと、昨年みんなに伝えました。これと同じで、受験においては積極的に情報をTakeすることが大切です。それが、みんなのアドバンテージになるんです」。

次に、コロナ禍で企業の内定取り消しが話題になったことを例に挙げ、
「正当な理由がないと内定取り消しは法律的にできないということを知っていたら、泣き寝入りしなくて済んだ人もいるかもしれない。必要な情報を知らないと損をする。これは社会に出てからも言えることなのです」。
そう話す西岡コーチ。知らないということが、いかに危険なことなのか、真っすぐに生徒に伝えます。

この言葉は、一人ひとりの心に重く響いたよう。懸命にメモを取る生徒、隣の生徒と意見を交わす生徒。反応はいろいろですが、それぞれが知ることの大切さについて、自分なりに思いを巡らせているようでした。

偏差値は万能ではない!
志望校・併願校はどう選ぶ?

そして授業はいよいよ、「志望校・併願校はどう選ぶべきか」というテーマへと踏み込んでいきます。出願校決定の時期を目の前に控えた3年生にはタイムリーなテーマだけに、みんなの表情も真剣そのもの。確かな手ごたえを感じながら、西岡コーチは続けます。

「みなさん、志望校、併願校を選ぶとき、偏差値を基準に決めようと思う人が多いのではないでしょうか? でも実は、偏差値は万能ではありません」。

これまで常に偏差値を意識して勉強してきた生徒たちにとって、この言葉は少し意外だったよう。教室はしんと静まり返り、全員が西岡コーチの次の言葉を待っています。

「単純に偏差値で上から大学を並べると、東大>京大>早稲田・慶応>立教…などと考えがちですが、実は早稲田の国語の問題は、東大の国語より難しい。そこだけ切り取ってみると、早稲田よりも東大の方が難易度は低いと言えるのです」。

この例えを通して西岡コーチが言いたかったのは、早稲田よりも東大が難しいということはない。問題によっては、東大よりも他の学校の方が難しいことだってある。ということでした。

志望校を決める際、偏差値だけに囚われるのではなく、それぞれの大学の過去問題の傾向を見る必要があるのだと西岡コーチは言います。

これに加えて、合格最低点も確認するべきというのが西岡コーチの考えなのだそう。

「たとえば、早稲田の国際教養学部の合格最低点は、200点満点の110点です。仮に、英語75点、国語30点、数学15点でも合格できます。しかし一方で、九州大学医学部は、数学と英語で高得点が取れても、理科で点数が取れていないと合格できません。各大学によって配点の比率などが異なるため、まずはこれらを確認する必要があるのです」とのこと。

「過去問から、日々何を重点的に勉強するべきなのか、どんな知識が必要なのか傾向を把握して学んでいくことが、これからは重要になってきます。合格したいなら、過去問としっかり向き合うことがとても大切なんです。今日はこのことをしっかり心に刻んで帰ってください」。

そう話す西岡コーチの声にも、熱がこもります。

これまで、過去問を見てはいても、そこまで踏み込んで解いていなかった生徒も多かったはず。西岡コーチの言葉は生徒たちの心にも重く響いたようで、静かな教室には生徒たちが懸命にメモを取る音だけが響き渡っていました。

併願校は、ノリで選ぶのもあり
あれがダメならこれで行こう!でいい

次に西岡コーチが映し出したスライドは、「併願校を受験した理由」についてのアンケート結果でした。

多かったのは
「滑り止めを確保したかった」(70.1%)
「入試の雰囲気を経験したかった」(50.4%)
という回答だったとのこと。

「わりと気楽な回答ですよね」。とほほ笑む西岡コーチ。つられて生徒たちの顔にも笑顔が浮かびます。

「東大生でも、併願校はノリで選んだりしているんです。大事なのは、あれがダメなら、これで行こうという考え方ができること。志望校がダメなら併願校があると考え、肩の力を抜く。そのうえで、とりあえず1度、志望校、併願校を選んでみてください。とにかく決めることが大切なんです」。

そんな言葉で、生徒の背中をそっと押した西岡コーチ。どの大学を選ぶべきか悩んでいる生徒にとっては、きっと心強いエールに聞こえたに違いありません。

授業の最後には、自分が行きたい理想校をより具体的にイメージするための、ワークシートが配られました。

「このシートを使って、ぜひみなさんが目指したい理想校、その受験科目と配点、合格点と目標点、過去問の中で特徴的な問題と、そこから読み取れる情報などを調べてみてもらえると嬉しいです」。

そう話す西岡コーチ。これを埋めていくことで、これからどんな勉強をすればいいのかが分かってくるのだといいます。

こうして、あっという間に終了した今回の授業。まだ出願校を決め切れていない生徒にとっては、行きたい大学を明確にするための、とても良いきっかけになったことでしょう。

授業に参加した生徒からは、

「併願校についてはちゃんと調べられていないなと今回の授業で思ったので、オープンキャンパスや、パンフレットの請求をよりしっかりと行わなければと思った」という意見や、「志望校だけでなく併願校も含めて、配点比率や合格最低点など、合格するために有益となる情報を収集したいと思う」といった意見が聞かれ、さっそく次のアクションへと結びつきそうな予感を感じさせてくれました。

西岡コーチと生徒を乗せ、今年も新たな船出を迎えた “相洋丸”。これから受験というゴールに向けて、船はますます速度を上げていくことでしょう。そのスピードに負けずに成長してゆく生徒たちの姿を、これからも見守り続けたいと思います。

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