リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人 明徳学園相洋高等学校

Vol07
2020.3.15
【3年生・先生インタビュー】大学受験を終えた今、心の中にあるものは?

2020年度最終回のレポートは、2年生からの2年間、リアルドラゴン桜プロジェクトに参加した特進コース3年1組3名と、担任の高木泰英先生のインタビュー。

受験も卒業式も終え、生徒たちがそれぞれの結果を手にしつつある今、一丸となって駆け抜けた2年間を振り返ってもらいました。

さまざまな経験を経て、大きく成長した生徒たちの軌跡をお届けします。

【Sさん・ひたむきな努力で合格】
受験を楽しもうと思えた、先生やコーチの言葉

1人目は第一志望の群馬大学理工学部に合格したSさん。剣道部の活動と受験勉強を両立させて、塾に通わず学校の勉強だけで志望校への進学をかなえました。

──リアルドラゴン桜プロジェクトに参加して、変わったことはありましたか?

Sさん:プロジェクトでは東大見学やリクルート見学などの貴重な体験ができました。東大生や社員さんと直接話して勉強への姿勢やモチベーションのつくり方を学ぶことができ、受験に向けた心の持ちようが変わったと思います。

──受験にはどんな気持ちで臨みましたか?

Sさん:僕は剣道部の練習が大変なときに、「楽しむ」という意識に助けられた経験があります。例えば、「この技をやってみよう」と自分なりのテーマを決めて挑む。そうすると、その技がうまくできたときに楽しくなり、練習をがんばれました。

また西岡コーチは、リアルドラゴン桜授業で「受験や勉強を楽しもう」とおっしゃっていて、担任の高木先生も、試験があるたびに「楽しんでこいよ」と声をかけてくださいました。

そうした部活動での経験やコーチ、先生方の言葉を思い返し、楽しもうという意識で受験に臨みました。

──Sさんは塾に通わず、志望校に合格したそうですね。

Sさん:はい。部活と塾の両立は難しかったですし、学校でやりたい勉強をできると思ったので塾には通いませんでした。放課後、学校の自習室に行くと仲間がたくさんいて心強く、そういう場所があったから最後まで集中できたのだと思います。

──学校の先生方にはどんな想いがありますか?

Sさん:僕は部活に一生懸命で、1年生のうちは勉強への意欲が高いとはいえませんでした。

でも、先生方が受験や大学について熱心に話してくださるのを聞くうちに、「大学受験をがんばってみよう」と思うようになりました。

先生方がいたから人生が変わったと思うので、感謝しかないです。特に担任の高木先生には、何かあったらまず相談していました。親身にサポートしていただいたおかげで、最後までやり抜くことができました。

──これから受験に臨むみなさんにメッセージをお願いします。

Sさん:僕は3教科の模試はそれなりの結果だったものの、共通テストの7科目は最後まで志望校がE判定でした。自己採点でもEだったので志望校の変更も考えましたが、ここで諦めたら絶対に後悔する、やれるだけやろうと思い直し、2次試験に臨んで合格できました。

僕の場合は奇跡だったのかもしれませんが、こんなケースもあるので最後までチャレンジし続けてほしいです。そして受験勉強はできるだけ早く、気づいたらすぐに始めるのが一番いいと思います。

【Kさん・積み重ねで得た力で合格】
人生に役立つ「考え方」を学べた2年間

2人目は明治大学政治経済学部に合格したKさん。受験直前に体調を崩すというトラブルに見舞われましたが、積み重ねで得た力で合格を勝ち取りました。

──受験を終えた今の気持ちを教えてください。

Kさん:受験結果については、第一志望の大学に受かることができて満足しています。でも、実をいうと昨年末に体調を崩し、そのときから勉強への意欲が下がってしまい、受験までの1カ月は満足な勉強ができませんでした。

──年末からはあまり勉強に打ち込めなかったのですね。不安になりませんでしたか?

Kさん:それが不思議と、受験が始まると吹っ切れたような気持ちになりました。

──体調を崩すまではしっかり準備をしてきたという自負があったのでしょうか?

Kさん:僕はいろいろなことを知るのが楽しかったので、学校が勧めてくれる英検準一級は3年生までに取得。受験に必要だった日本史も面白くて、趣味のような感じで学んでいました。また、普段から読書をしていたので国語のベースも自然と身についていたのかなと思います。

──受験直前に予期せぬことが起きる可能性は誰にでもあります。Kさんは日頃の積み重ねが功を奏し、乗り切ることができたのですね。

Kさん:そうかもしれません。1年生からコツコツやってきた積み上げに救われた部分は大きかったと思います。

──2年生からは2年間、リアルドラゴン桜プロジェクトに参加しました。いかがでしたか?

Kさん:手厚いサポートのもと、楽しく充実した時間を過ごせました。中でも印象に残っているのは東大見学とリクルート見学です。それまで経験したことのない場の雰囲気を知ることができ、とても新鮮でした。将来就きたい仕事を、考えるきっかけにもなりました。

──プロジェクトに参加して変わったことは?

Kさん:物事の考え方や捉え方に影響を受けました。例えば英単語にしても、1つの単語を分解して意味を考えるなど、より深く思考することの大切さを学びました。そうやって何かを多面的に捉えて思考する姿勢は、長期スパンで自分の人生に役立つと思います。

──リアルドラゴン桜授業を行ってくれた東大生コーチにはどんな想いがありますか?

Kさん:東大生は日本で一番の大学の学生で、順風満帆なキラキラした人たちだというイメージがありました。

だけど、東大生コーチの体験談などをお聞きし、受験については東大生も同じように苦労したのだと感じたのは僕にとって発見でした。「世界が違う人」ではなく、お手本にできる存在だったので、勉強の励みになってとてもありがたかったです。

【Hさん・チャレンジ精神と行動力で合格】
応援に値する存在でありたいと思った

3人目は、公募制推薦で第一志望の東京学芸大学B類国語専攻に合格したHさん。チャンスを活かすチャレンジ精神と行動力で夢への一歩を踏み出しました。

──リアルドラゴン桜プロジェクトに参加していたときの気持ちを教えてください。

Hさん:学校の先生以外に応援してくださる方々がいることが、大きな支えになっていました。西岡コーチがリアルドラゴン桜授業の資料をつくり、毎月学校に来てくださって、プロジェクトスタッフさんもいろいろな準備をしてくださる。

私たちのために動いている方々の応援に値する存在でいたいと思ったので、勉強をつらく感じるときもみなさんの顔が浮かんでがんばることができました。いい結果を報告したいという気持ちが強かったです。

──自分の受験にプロジェクトの影響はありましたか?

Hさん:あったと思います。特に印象に残っているのは、最初の授業で西岡コーチが教えてくださった「できま線」。「できま線」という線で自分を囲い、自分はここまでしかできないと思い込むと可能性を狭めてしまう、という話です。

また、「授業はtakeするもの、自分で取りにいくもの」という話も印象的でした。この2つの話で、「自分が思っているよりも、できないことは少ないのかもしれない」と感じ、チャレンジするのが怖くなくなりました。

──Hさんは当初、一般入試を目指していましたが公募制推薦に挑戦。合格しました。

Hさん:3年生の夏頃に公募制推薦があることを知り、志望校合格のチャンスを少しでも増やしたいと思って受けました。その根底には、「できないと決めつけない」「チャンスを取りにいく」「チャレンジは怖くない」といった、プロジェクトで学んだ姿勢があったように思います。

──Hさんは自主性や行動力も重視される公募制推薦の入試対策として、勉強以外の活動にも力を入れようと考え、3年生の秋から県内の新聞の高校生記者を始めたそうですね。その時期に始めることに迷いはありませんでしたか?

Hさん:無謀だったかもしれないですが、公募制推薦を目指す期間は推薦入試に向けて集中しよう思っていたので、迷いませんでした。これも、先ほどの「できないと決めつけない」などの西岡コーチのお話に背中を押されたところが大きかったです。

──最後に、一緒にがんばった仲間へのメッセージをお願いします。

Hさん:学校の自習室に行くと必ず誰かがいましたし、家で勉強する友達ともどこかでつながっているような感覚がありました。一緒にがんばる仲間がいてくれて、本当によかったです。西岡コーチがよくおっしゃっていたように、「受験は個人戦ではなく団体戦」なのだと実感しています。

【担任:高木先生インタビュー】
自発的に感謝を表現してくれた、生徒たちの成長

最後は、担任の高木先生のインタビューです。大学入試が変わる節目の年に向けて、生徒たちを支え続けた激動の2年間を振り返っていただきました。

──リアルドラゴン桜プロジェクトに参加した2年間は、いかがでしたか?

高木先生:この2年間は大学入試制度の変更をはじめ学校内でもクラス編成などの変化があり、まさにチャレンジの連続でした。加えて3年生になってからは、コロナ禍による休校という予期せぬ事態もありました。

それでも生徒たちが踏ん張って前進し続けてくれた背景には、プロジェクトの東大生コーチやスタッフの方々の存在があったのだと思います。みなさんの応援に応えたい、生徒のそういう自主性が育まれた2年間だったのではないでしょうか。

──卒業式の前日には、生徒が感謝を伝える場があったそうですね。

高木先生:はい。生徒が全員、西岡コーチやプロジェクトスタッフのみなさんにお礼を伝え、学校の先生たちにも花束などを用意してくれました。

これは生徒自身が自主的に企画してくれたことです。今までは与えてもらう一方だった生徒が、自発的に「返す」ことをやりたいと提案してきてくれた。その成長がとてもドラマチックで、感慨深かったです。

──東大生コーチやプロジェクトスタッフにはどのような想いがありますか?

高木先生:西岡コーチは本校の生徒にとってベストな授業運営を練り上げてくださり、感謝しています。その想いが生徒たちにも伝わって最後まで走り抜けることができたのだと思います。

プロジェクトスタッフのみなさんも本校のために奔走してくださって心強かったですし、その姿を生徒に見てもらい、仕事や社会の一端を学んでほしいとの思いもありました。

──受験の結果についてはいかがですか?

高木先生:私はもともと、限られた生徒が華々しい結果を出すよりも、多くの生徒が自分で納得のいく結果を出せる教育を大切にしたいと考えています。

そういう意味で今年度は、ここ10年間の中でもより多くの生徒が満足のいく結果を出しているのではないかと思います。

加えていうと、その好結果は学年全体で見受けられるのです。私のクラスがプロジェクトに参加する様子を見て、ほかのクラスの生徒も刺激を受けたのだと思います。

──最後に、生徒たちへのメッセージをお願いします。

高木先生:本当によくがんばってくれたねと、その一言に尽きます。プロジェクトでは一般的な高校生活ではできない経験がたくさんあり、学ぶことも多かったはずです。その学びを大いに活かし、数年後に社会に出たとき、大人としてかっこよく生きてくれることを願っています。

***

受験や大学生活の先にある、生徒の長い人生を見つめながら教育と向き合う先生方に見守られ、それぞれのゴールにたどり着いた相洋丸の第一陣。

相洋丸のゴールは、新たな未来へのスタート地点でもあります。相洋高校での3年間を礎に一人ひとりがますます輝いていくことが、先生方やコーチへの最高の恩返しになるはずです。

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