リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人 須賀学園 宇都宮短期大学附属高等学校

Vol07
2021.2.26
【先生インタビュー】
プロジェクトに携わって2年。
担当の先生がいま語る、生徒たちへの想い

1年生にとって、5回目となるリアルドラゴン桜授業が行われた2月26日。今回は、プロジェクト担当の齊藤真也先生に、お話を伺う機会をいただきました。昨年・今年を通してプロジェクトにかかわってきた先生は、いま、どんなことを感じているのでしょうか。この日の授業の様子と併せて、インタビューの様子をご紹介します。

リアルドラゴン桜授業を経て
「やる気」と「やり方」が変化

―齊藤先生は昨年・今年とプロジェクトに携わってこられましたが、これまでの授業を通して、どんな想いをお持ちですか?

齊藤先生:昨年リアルドラゴン桜授業に参加させていただいたときには、初めてということで、進行しながら細かな内容を修正していくことも多かったと思うんです。でも今年は本校の要望も聞いていただき、どんどん内容がアップグレードされているなという印象です。生徒のニーズにもマッチしているので、授業を受けている生徒たちも励みになっていると思います。

―リアルドラゴン桜授業を受けている生徒を見ていて、勉強に対する姿勢の変化を感じることはありますか?

齊藤先生:私から見ても、みんな、かなり前向きに授業に取り組むようになったと思います。
年度当初はコロナ禍で学校が休校になり、自宅で学習していたんです。このため、学校の授業でペースがつかみにくいところがあったようなのですが、リアルドラゴン桜授業が始まってからは、勉強に対するやる気とやり方が変わったように思いますね。やはり、生徒たちにとって良い刺激になっているんだと思います。

―リアルドラゴン桜授業に参加していない生徒にも、良い影響はありますか?

齊藤先生:いまリアルドラゴン桜授業に参加しているのは、特別選抜コースと中高一貫コースの生徒たちです。中高一貫コースで参加していない生徒も、勉強に対する姿勢がより前向きになっているように感じますね。やはり、授業に参加している生徒の話などを聞いて、良い影響を受けているのだと思います。

―西岡コーチに対してはどんな想いをお持ちですか?

齊藤先生:東大生というと、勉強一筋で少し堅いイメージもあったのですが、西岡コーチはとてもバランスが取れていますよね。話すときも、生徒と近い目線に立って、ざっくばらんに話をしてくれるので、生徒も真剣に聞けていると思います。来年もぜひ宜しくお願いします。

授業終了後の生徒アンケートを見ても、「次回を早くやって欲しい」という希望が出てくるんです。みんな本当に、楽しみにしているようですね。

1年生の授業も残すところあと3回ですが、普段の学校の授業では学べないことを吸収して、大きく成長してもらえたらと思っています。

読解力は相手の意図を読む力
受験だけでなく人生にも影響する

さて、ここからは、この日行われた、リアルドラゴン桜授業の様子をお届けします。

教室に集まったのは、1年生46名。この日の授業はオンラインということで、各自iPadをセッティングして、授業の開始を待ちます。

画面上に登場した西岡コーチ。まずは第一声、生徒たちに「最近受けた模試の結果はどうでしたか?」と尋ねます。さっそくチャットに、それぞれの思いを書き込む生徒たち。その結果は、人によってさまざまだったようです。

「まだ受験は先なので、模試の結果よりも、振り返りが大切です」と話す西岡コーチ。おすすめの振り返り方法は、判定を1つ上げるために、あと何点必要なのかを考えることだそう。いまの状況と、ゴールを結びつけることが大切なのだといいます。

そしてここから話は、今回の本題である「読解力」へと進んでいきました。

「みんな、自分に読解力はあると思いますか? チャットに書いてください」と投げかける西岡コーチ。しかし、「読解力とは何なのか」、「それが自分にあるのか」、がイメージしにくいのか、なかなかコメントが書き込まれません。

ここで生徒たちに、読解力を試す問題が出されました。「人の評価を気にする人へ」という文章を読んで、この文章の大切なところはどこなのか? を考えるというものです。この問題を通して西岡コーチが生徒に伝えたのは、「読解力とは、相手の意図を読む力」だということでした。

日常会話で、相手の意図を汲み取るのも、「読解力」だと話す西岡コーチ。この「読解力」は国語だけでなく、全教科にも影響を与え、さらにその先では、人生にも影響を与えるのだといいます。

いままで「読解力」について深く考える機会がなかった生徒たちにとって、この話はとても新鮮だったよう。画面に並ぶ顔も、みんな真剣そのものでした。

次に西岡コーチが話したのは、AIが東大に合格することを目標にしたプロジェクト「東ロボくん」の話題です。記憶力は抜群にあるものの、「読解力」が不足していたばかりに、解けない問題が東ロボくんにあった。というエピソードを紹介。

10年後には職業も変化をし、どんどんAIに取って代わられる。しかし、そんな時代でも、「読解力」を持っていれば、AIに打ち勝てる人材になれる。そう熱く語る西岡コーチ。

10年後といえば、いま高校1年生の彼・彼女たちが社会で活躍し始める頃。この言葉は、そんな生徒たちへの、温かいエールに違いありません。

読解力をつけるために
「要するに」と言い換えてみる

授業の後半では、具体的に「読解力」を身に付けるための方法がいくつか紹介されました。
その1つが、授業や日常生活の中で、「言い換え」、「自分なりのまとめ」をする習慣をつけることです。

「実は人は、いろいろなタイミングで言い換えをしています。どんなときに言い換えを使っていると思うか、チャットで教えてください」と西岡コーチ。

チャット欄には、「ものごとの意味を問われたとき」、「『要約』も言い換えでは?」
といった意見が書き込まれていきます。その鋭い視点に、なるほど、という表情で頷く西岡コーチ。

「ちなみに、自分の感情を説明するのも言い換えですし、ノートを取るのも自分の言葉で言い直すという言い換えです」と続けます。

本を読んだときにも、どんな内容だったのかを要約し、言い換えられるようになることが大切なのだそう。そのために、普段から言いたいことを「要するに」と要約してみると良いといいます。

文章読む事前準備として
タイトルやリードを意識する

最後に、「読解力」を上げ、国語の成績アップをはかる方法が、いくつか紹介されました。

ここで生徒たちに、「東大生は、一冊の本を何度も読む人と、たくさんの本をどんどん読む人のどちらが多いと思いますか?」という問いが出されました。

さっそくチャットに答えを書き込む生徒たち。どうやら、答えは割れているようです。

「実は、1冊の本を何度も読む人が多いんです」と結果を発表する西岡コーチ。1回目は流し読みをして、何度も読み返すことで理解していく東大生が多いのだといいます。

「調査をした結果、まずは事前準備として1回読み、その後に何度も読んでいるということがわかりました。読解力がある人であればあるほど、深く読み解こうとするのです」とのこと。

「本の内容を読解するためには、事前準備として、タイトル、帯、リード文、注釈などをチェックすることが大切です」と西岡コーチは続けます。

これは、テストでも言えることだそう。共通テストなどでは、リード文を読むだけで解ける問題も少なくないのだといいます。

「読解力、コミュニケーション能力はとても大切です。相手の意図を読み取る、相手の立場に立って考えることを、日常生活のなかでも心がけてみてください」という言葉で、西岡コーチはこの日の授業を締めくくりました。

授業後のアンケートでも、「読解力は何冊も本を読めばつくわけではなく、同じ本を繰り返し読み、理解を深めることが大切だとわかりました」という意見や、「長文で今まで意識していなかったタイトルや、繰り返し出てくる言葉が重要なのだと分かった」。という意見が見られました。

今日の「読解力」の授業は、成績アップはもちろん、彼・彼女たちがこれから生きていくうえでも、大いに役立つものになるでしょう。

リアルドラゴン桜授業のレポートは、今回で最後となりますが、生徒たちのチャレンジは、まだまだこれからも続きます。

1年生・2年生ともに、受験までの時間をどう走るのか。このリアルドラゴン桜授業で学んだことを、どう生かすのか。勉強の意味と意義を知り、スキルを体得した彼・彼女たちの未来に、大いに期待しています。

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