リアルドラゴン桜プロジェクト

自由ヶ丘学園高校

Vol02
2022.5.26
勉強の時間を増やし、効率を上げる方法とは?

5月下旬に、自由ヶ丘学園高等学校でリアルドラゴン桜プロジェクトの授業がおこなわれました。この日のテーマは、“勉強リズムの作り方”です。ほとんどの高校生は、部活や課外授業などで毎日忙しく、集中して勉強をすることが難しいと感じています。そんな彼らに、勉強時間を確保できる、効率的な方法を伝えることを目指して開催されました。東大生講師は、どのようなやり方で勉強をしていたのでしょう? 授業後におこなった生徒インタビューとあわせて、お伝えします。

勉強の時間を増やす方法

この日の東大生講師は、西岡講師と板谷講師です。西岡講師は生徒たちに、こう語りかけました。

「みなさんが卒業するまでに自由に使える時間は、どれくらいだと思いますか? ある教育機関の調査によると、高校1年生の場合は約4000時間だそうです。では、難関大学に合格するためには、このうちどれくらいの時間を勉強にあてる必要があるでしょう?」。

「実は、ほぼ100%の4000時間が必要です。驚きますよね? 青春のすべてを勉強に使わないと、難関大学に合格できないのか・・・と思った人がほとんどだと思います。しかし、朗報があります。時間を生み出す方法があるのです。いまからその方法をご紹介します」。

衝撃的な事実に顔色が曇った生徒たちは、解決策があると聞いてもまだ戸惑った様子です。

西岡講師は、こう続けました。

「さっそくですが、ワークをしましょう。昨日はどんな一日だったのか、書き出してください」。

生徒たちは配られたシートに、昨日の行動を思い出して記入します。記入が終わり、生徒が発表を終えると、板谷講師が高校1年生の時のスケジュールが紹介されました。

板谷講師によると、平日は学校から帰ると塾や習い事があり、自宅で勉強する時間はあまり取れなかったそうです。ではいつ勉強したのか? 板谷講師は、こう解説しました。

「私は、移動時間や朝晩の支度時間に、勉強していました。通学時間や、ドライヤーで髪を乾かす時にも英単語を思い出したりしていました」。

西岡講師が、解説を続けます。

「みなさんは、1日が24時間だと思っていませんか? 通学時間が1時間あるとして、その時間に勉強をしていたら、その時間は通学時間でもあり、勉強時間でもあるのです。1日が25時間に増えたと考えることもできます」。

「とても大切なことをお話します。時間がないのであれば、作り出しましょう。一番有効なのは、“スキマ時間”を活用することです。通学時間や家で何かをしている時間に、並行して勉強をすることで時間は作り出せるのです。このように“スキマ時間”を活用して、部活と勉強の両立をした東大生は、たくさんいます」。

“スキマ時間”を活用するという話は、とても共感できる話だったようです。生徒たちは、「通学の電車で勉強すれば、2時間増やすことができる!」など、明るい表情で感想を話しあっていました。

効率よく勉強する方法

後半の授業が始まると、西岡講師はこう語りました。

「もうひとつ、勉強時間を増やす方法があります。勉強の効率を上げるのです。勉強しながらスマホをたまに使う1時間も、集中して他の人の3倍の効率で勉強した1時間も、同じ1時間です。しかし後者は、実質的な勉強時間は3時間分になると考えることができるのです。後半の授業では、勉強の効率を上げる方法をお伝えします」。

続けておこなわれたワークは、“あなたは昨日、どんな勉強をしたかを振り返ってください”というものでした。生徒たちがワークと発表を終えると、西岡講師はこう解説しました。

「大切なのは、振り返りのレベルです。たとえば“数学を1時間勉強した”は、具体性がないので不十分です。“青チャートを5ページやった”は、目的がないので不十分です。“ベクトルの基礎問題ができるようになるために、青チャートを5ページ進めた”が理想です」。

「目的がない勉強は、勉強ではありません。目的もなく2時間勉強しても、1時間の勉強と同じだと思った方が良いです。これは、とてももったいない。どうせなら効率的に2時間勉強して、4時間分の勉強ができたほうがいいですよね」。

その後、効率的な勉強方法が紹介されました。一番効果的なのは、“勉強に最適な環境”を作り出すことです。

その例として、
・勉強をする時にはスマホを近くに置かない
・机の上を整理整頓する
・自習室や図書館など、勉強をする必然性が起きる場所を作る
などが挙げられました。いずれも、勉強の効率が上がる環境を作ることが目的です。

西岡講師は、こうまとめました。

「この学校には、立派な支援センター(自習室)があります。使わない手はないですよ!」。

最後に、グループに分かれて“理想の勉強計画を作り、発表する”というワークがおこなわれました。各グループは、睡眠時間や部活の時間を減らさずに、移動時間などのスキマ時間を使って勉強し、効率的な勉強ができる環境を工夫する案を発表しました。独創的な案が次々に発表されて大いに盛り上がり、この日の授業は終わりました。

後日聞いた話では、この日の授業の後、学校の支援センター(自習室)を利用する生徒が増えたそうです。勉強時間を生み出し、効率的な勉強をしようという趣旨は、しっかりと伝わったようです。

生徒インタビュー

授業の終了後、K.E.くんとS.I.くんに感想を聞きました。勉強の時間を作り出し、効率的な勉強をする方法は、参考になったのでしょうか?

K.E.くん 吹奏楽部 バリトンサックス

Q:今日の授業の感想を聞かせてください

K.E.くん:今日は勉強時間を作る方法と、勉強を効率よくする方法を学びました。どの話も具体的で納得できるものだったので、すぐに実践できそうだと感じました。

Q:その中で、今日から実践したいと思った話はありましたか?

K.E.くん:机の上を整理整頓する事です。実は、僕の机の上にはプリントや参考書が散乱していて、勉強をするスペースがとても狭いのです。今日、家に帰ったらさっそく片付けたいと思います。
また、スキマ時間の活用もしたいと思います。僕は通学で、片道20分ほど電車に乗っています。今まではスマホを見ていることが多く、テスト前に勉強をする程度でした。これからは単語帳を見るなど、勉強の時間に使いたいと思います。

Q:リアルドラゴン桜プロジェクトの授業を受けて、どのように感じていますか?

K.E.くん:このプロジェクトの存在は、学校説明会やホームページで知っていました。ただ、実際に授業を受けて、良い意味で予想と違いました。東大生が勉強を教えてくれる時間だと思っていたのですが、もっと本質的なことを学べる時間だと感じています。

たとえば、東大生に月に1回、英語を2時間教えていただいたとします。その時間はもちろん貴重だとは思いますが、その2時間だけの学びに過ぎません。しかしこのプロジェクトでは、勉強との向き合い方や、勉強の意義を学ぶことができます。つまり、その後の毎日の授業や、勉強時間のすべてに応用できるのです。とても貴重で、ありがたい機会だと感じています。

Q:今後の授業で、学びたい事があれば教えてください

K.E.くん:大学の選び方を学びたいです。今はまだ、志望大学を決めてはいません。ただ、ぼんやりとですが、理数系の大学に進み、化学の知識を使った仕事をしたいと考えています。大学や学部の数は多いので、どのように志望大学や学部を決めていけばよいのかを参考にしたいと思います。

S.I.くん STEAM未来デザイン部 部長

Q:今日の授業の感想を聞かせてください

S.I.くん:特にスケジュール管理の話が、参考になりました。僕は、勉強時間を毎日ちゃんと確保していると思っていました。しかし今日の授業を受け、やみくもに長時間の勉強をしていることに気がつきました。もっと効率的に勉強をする必要があると感じています。

Q:具体的に、どのような点を変えていきたいと思いましたか?

S.I.くん:授業で学んだ内容の中で、すぐに実行しようと思ったものが2点あります。まずは、勉強のスケジュール表を作ることです。目標から逆算した表を作ることで、優先順位の高いものから勉強をするという話は、その通りだなと感じました。

また、学んでいる内容が説明できる勉強をするように心がけたいです。学んだ内容を説明できないのは、勉強ではないという話です。勉強時間の確保はできているものの、なんとなく手当たり次第に勉強している現状を変えたいと思います。

Q:今後の授業で、学びたいことがあれば教えてください

S.I.くん:リアルドラゴン桜プロジェクトの授業は、多くの情報を整理し、関連付けて教えていただけるので、とても貴重な機会だと感じています。今日は“科目を問わない、勉強のやり方”について、多くの重要な事を学べました。今後は、“科目別の勉強法”も学びたいと思っています。今日の授業のように、きっと重要なポイントを、体系的に学ぶことができると思うからです。そこで学んだ内容を実践すれば、さらに効率的な勉強ができると思います。

ふたりとも、今日の授業で学んだ“勉強のやり方”は、とても参考になったと語ってくれました。より効率的な勉強をするために、自分の“勉強のやり方”のどこを、どのように変えればよいのかがわかったからだそうです。インタビューの終了後、「この後は、さっそく支援センター(自習室)に行きます」と答えてくれたふたりの姿は、とても前向きで頼もしく感じられました。

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