リアルドラゴン桜プロジェクト

学校法人誠恵学院 誠恵高等学校

Vol03
2020.9.25
大きく変わりつつある学校の姿を伝えるため、今後は広報にも力を入れます

9月下旬、誠恵高校の飯島校長先生と西岡コーチが対談しました。誠恵高校は、昨年度もリアルドラゴン桜プロジェクトに参加しています。昨年度のプロジェクト開始時に開かれたキックオフで、校長先生は「学校を変えます」と宣言しました。その後、誠恵高校はどのように変化したのでしょうか?同じ日におこなわれたリアルドラゴン桜授業の様子とともに、対談内容をご紹介します。

大きく変わった生徒たちを
誇りに思っています

西岡コーチ:はじめに、誠恵高校がリアルドラゴン桜プロジェクトに参加した経緯をあらためて教えていただけますか?

飯島校長:本校生徒の特徴は、おとなしくて控え目と言って良いでしょう。近年は進学に意欲を持ち、勉強でがんばりたいという生徒も数多く入学しています。一方で社会は大きく変わり、今後は大きな変化の中で積極的に時代を乗り越えていく力も必要になってきます。おとなしくて控え目な生徒が、積極的に自ら学ぶ力をつけてほしい。そのような想いで、リアルドラゴン桜プロジェクトに参加しました。

西岡コーチ:確かに誠恵高校の生徒は、真面目で素直だと感じています。たとえば、やんちゃな生徒はいないのですか?

飯島校長:大昔はいました(笑)。しかし、今はひとりもいません。時代の変化や先生の努力で、校風が変わったからだと思います。そして本校の生徒は、ただおとなしいだけではありません。芸術コースで栄誉ある賞を受賞したり、プロ野球で活躍したりする生徒が出てきました。そのような中で、勉強で頑張りたいという生徒も増えてきたのです。生徒の多様性が本校の特徴だと言っても良いでしょう。

西岡コーチ:生徒それぞれが興味のある分野で頑張っているというのは、とても良いことですね。昨年度のリアルドラゴン桜プロジェクトで、生徒に変化はありましたか?

飯島校長:リアルドラゴン桜プロジェクトに参加した生徒は、大きく変わりました。ひとことで言うと、自主的になった。先生が言わなくても、自分でどんどん勉強をしていくようになったのです。西岡コーチの影響を、大きく受けたと言えます。

西岡コーチ:ありがとうございます。特に変化が大きかった生徒はいますか?

飯島校長:たとえば、ある3年生の変化には驚かされました。入学した時はとてもおとなしく、ほとんど話さない生徒でした。しかしリアルドラゴン桜授業を受けて、変わりました。積極的になって、どんどん質問するようになったのです。偏差値も1年間で大幅に伸びました。今も、小学校の先生になりたいという夢に向かって頑張っています。

西岡コーチ:その生徒は、本当に変わりましたね。 確かに口数は少なかったのですが、僕が話したことをよく聞いて、地道に実行していました。もっとも印象的だったのは、受験直前に僕が激励の意味で生徒に話をした時のことです。授業の終了後、先生からこの生徒が泣いていたと聞きました。僕の話に感動したというのです。とてもうれしく思いましたし、生徒や先生の熱量を強く感じました。

飯島校長:2年生も、大きく変わりましたよ。特に昨年の夏に実施した、夏休み特訓で変わりました。さきほどの生徒と同様に最初は静かだったのですが、今ではとても積極的に勉強しています。その他の生徒も含め、がんばっている生徒を誇りに思っています。

生徒と先生の変化に続き
学校全体を変えていきたい

西岡コーチ:次に、先生について聞かせてください。誠恵高校の先生は、とても生徒の面倒見が良いという印象があります。

飯島校長:先生はとても手厚く生徒のサポートをしています。たとえばリアルドラゴン桜授業で教わった内容を授業後にやってみたり、苦手科目の補習をしたりしています。

西岡コーチ:それは、先生が率先して声をかけているのですか?

飯島校長:生徒から言ってくることもありますし、先生がやってみようと言うこともあります。先生も忙しいので大変だと思いますが、生徒が『やりたい』と言ってくることが嬉しく、励みになっているようです。

西岡コーチ:リアルドラゴン桜プロジェクトに参加して、先生の変化はありましたか?

飯島校長:プロジェクトに関与している先生は、とても変わりました。きっかけはプロジェクトの一環でおこなった、他校視察です。その学校は、昔は荒れていたそうですが短期間で大きく変わり、今では有名な人気校となっています。その学校では短い期間に、様々な施策を打ちました。その勢いや徹底の度合い、先生の意気込みがとても勉強になりました。視察に行った先生の意識がまず変わり、その後、視察に行っていない先生にまで広がっていきました。

西岡コーチ:たとえばどのように変わったのでしょう?

飯島校長:判断基準が、『生徒にとって良いことか?』に変わってきています。そしてすぐに着手できることから改革をはじめています。校外研修の行き先は生徒の意見を取り入れて変更し、古くなっていた机や椅子はすべて新品にしました。制服も変更することを決定し、準備に入っています。

西岡コーチ:学校全体の変化についてはいかがでしょう?

飯島校長:一部の生徒、一部の先生は確実に大きく変わっています。しかし、すべての生徒とすべての先生の集合体である学校全体としては、まだ変化の途中だと思っています。

西岡コーチ:今後はどのような部分を、さらに変えていきたいとお考えですか?

飯島校長:外部への広報ですね。実は、本校への入学を希望する生徒の多くが、中学校の先生から『誠恵高校は良い学校だよ』と聞いて志望したと言っています。これは先生が中学校を訪問し、現在の状況を伝え続けてきた結果だと思います。しかし先生も忙しいので、こうした活動には限界があります。ですから先生の動き以外にも、学校の状況を伝える方法を考えています。

西岡コーチ:具体的に考えている施策はありますか?

飯島校長:SNSなど、新しいメディアでリアルな誠恵高校の姿を知ってもらうことを検討しています。さらに、生徒にも学校の魅力を発信してほしいと思っています。実際に、生徒が出身中学校に遊びに行き、学校が楽しいと話してくれる例は多々あるそうです。中学校の先生から、『誠恵高校は変わったそうですね。卒業生が楽しい学校だと話してくれましたよ』といった言葉をかけられることもあります。これは嬉しいですね。こうした動きがもっと広がることを期待しています。

校長先生は最後に、こう語りました。「今年入学した1年生で、中学時代の先輩が誠恵高校に入り、充実した高校生活を送っている様子を聞いて本人も入学したという例があります。また、難関大学を志望していて、リアルドラゴン桜プロジェクトに入りたいから本校に入学したという生徒もいます。こうした動きを一時的なものでなく、良いサイクルで回るようにしていきたいと考えています。将来がとても楽しみですね」。

人間は、忘れる生き物です

対談の終了後に、リアルドラゴン桜授業もおこなわれました。この日のテーマは『暗記』です。授業内容の一部をご紹介しましょう。

授業の冒頭、西岡コーチは生徒に「暗記が得意だと言う人はいますか?」と問いかけました。手を上げる生徒はほとんどいません。

続いて西岡コーチが、何を覚えるのに苦労しているかと聞くと、生徒たちは次々に答えていきます。
「英単語!」
「社会の年号!」
「公式!」

答えは人によって違います。すると西岡コーチは、こう語りました。
「暗記は苦手だという人が多いですね。しかも苦手なものは人によって違いました。覚えるという行為は同じなのに、なぜ違う結果になるのかわかりますか?それには理由があります。関連付けて覚えているかどうかで、結果が変わるのです」。

「そもそも人間は、忘れる生き物です。だから丸暗記をしても、忘れやすい。しかもやみくもに覚えることは辛いだけ。これでは効率が悪すぎます。今すぐ、丸暗記はやめましょう。今日は楽に、楽しく覚えることができるコツをお伝えします」。

こうして西岡コーチは、効率的に覚えるコツを伝えていきました。
たとえばノートのとり方や、図を多用して覚えるといった具体的な方法が示されましたが、最も重要なのは『なぜを意識する』という考え方です。

西岡コーチはこう語りました。「僕がずっと言い続けてきた『なぜを問う』が、暗記方法でもでてきましたね。覚えようとするものの関連や、理由を調べて、それから覚えるのです。この方法の良い点は、関連性や理由を理解しているので覚えやすいことと、たとえ忘れても思い出しやすいことです。テストの本番で忘れても思い出す可能性があることは、大きな利点です」。

その後も科目別に、覚え方の例が示されました。生徒たちも苦手な暗記を克服する方法を知り、興奮しているようです。細かな点まで、積極的に質問をし続けていました。

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